しもやけ

今年ももう3月、日々暖かくなって行きます。三寒四温とはよく言ったものです。
そこで気付きました。今年の冬はしもやけにならなかった事に。
さすがにこの気温ですから、もうこの先もなる事はないでしょう。
若い頃はしもやけとは無関係。凍傷になりかける事はあっても子供の頃に味わったあの痛痒いしもやけとは無縁でした。
それが齢65を過ぎたころからなるように。はい確かな記憶があるのは退職してからですから65才以降って事になります。
最初はその症状がしもやけである事にさえ気付かずにいました。「なんか硬く腫れてほんの少し痛みもある。虫刺されか?」なんて思っていました。
それがしもやけである事に気付いたのは暫く経ってから。いやはやとても驚いた事を思い出します。
その原因として考えられるのが、御在所通いでの事。濡れたハンガロのままツルハシのヘッドを持ち続けていた所為と思われます。はい、ピック、ブレードはクロモリ鉄チンですからヒートシンクそのものです。乾燥粉雪が多い本番では雪なんて叩けば殆ど払えますし鈴鹿ほどベタベタに濡れる事はありません。岩登りなんてやっていると指先から凍り付きその部分をずらしながら指を使うのでだんだん指が長くなったように見えます。そんな指先の氷と接していてもしもやけなんてなった事はありません。やはり激しく肉体を酷使する事で代謝がよくなり血流も増えていたのでしょう。今のようにただ雪上を歩くだけでは上半身の代謝までは活発にならないのかもしれません。いやそれよりやはり加齢が最大の原因かも。
その後毎年しもやけとお付き合いをするようになりましたが、昨冬くらいに気付いたのです。伊達の薄着がいけないのではないかと。
そう言えば昨年もしもやけとはご縁が無かったような・・・。
若い頃の耐寒訓練という程ではないのですが、引退後も常々薄着を心掛けていました。それが我が人生のあたりまえとなり今に至っている訳です。その生き様そのものを否定して伊達の薄着を止めた途端、体温が上り血行も良くなり、しもやけにもならなくなった。いやはや大発見でした。一体今まで何をやってたんだろう。今にして思えば30過ぎで癌を患ったのも体温が下がっていた所為かも知れません。結婚後山を引退してからも薄着を通していましたから。
でも悪い事ばかりではありません。こうやってしもやけへの対処法も知れた訳ですし、冬場も薄着は止めて保温に努める事で癌に限らずあらゆる病気への免疫力も高められます。こりゃ100歳まで生きられそう。