人 その2

人付き合いが下手、と言うのは私の遺伝かも知れません。

誰彼分け隔てなく付き合うってのは年齢を経た今の私でもやはり苦手です。別に偏見を持っている訳ではありませんが、会話して不快感を感じる人と長話などしたくないと思うのは当然の事と思います。不快でなくとも興味をそそる物がなければ話は続きません。私が当たり障りなく他人と話せるようになったのは単に年の功だけのような気がします。

そんな人間が孤立して行くのは当然の現象です。ただ孤立していても孤独に苛まれるか否かは集中できるものがあるかどうかで決まると思います。

思い起こして見るとうちの子供達は、私と違い幼い頃から全くの無趣味だったと思います。体操水泳などの習い事やスキーに嵌っていた頃はそこそこ仲間が居てそのコミュニティで心の交流が保たれていたのでしょう。そう言えば修士課程の頃までは研究室の同僚達と旅行などをしていました。その後が問題だったのかもしれません。孤独の中学業終了、就職後は畑違いの世界で周りについて行くのが精一杯だったのでしょう。そんな中どんどん孤立、心機一転を図り職場を変えたもののやはり思い通り行かずこうなってしまったのかも知れません。

こんな状況であの環境に溶け込めるか? きっとプライドが邪魔をしてどこへ行っても人と交わり合う事は難しいように思います。交わって知的満足感が得られなければ続く訳がありませんから。

与謝野鉄幹も謳っているように「友を選ばば書を読みて、六分の侠気四分の熱」 惚れ込むほどの相手でないと難しいでしょう。

仕事に打ち込めるほどスキルを積んでいたならこうはならなかったのではないか? もっと早く社会にだすべきではなかったのか? 今更ながら悩ませてくれますなあ。