Viking

昨日は池内淳子さんが亡くなり、今朝のネットニューズではトニー・カーチスさんが亡くなられたそうです。85歳なら大往生ってところですか。
20歳くらいの頃だったと思いますが、この私よく古い洋画を観ていました。別に熱烈な映画ファンだった訳ではありませんが、学校をサボったりして2本立て格安料金の映画館で観ていました。
その中に標記バイキングの映画がありました。たしかカーク・ダグラスが主演だったと思います。
記憶があまりにも曖昧なのでネットで調べてみると、やはりその通りでした。
最後のシーンがあまりにも印象的だったのを覚えています。
カーク・ダグラス扮するバイキングの首領とトニー・カーチス扮する侵略された城の年若い王子が城の屋根の上で戦うシーンです。
戦闘力に勝るバイキングの方が王子の剣を折り、最後の一撃を加えようとしたその時、一瞬躊躇します。すかさず王子は折れた剣をバイキングの腹に突き立て、バイキングは転落し絶命します。
「なぜためらったのだろう。」と王子は独り言を言いますが、観ている観客全てがその理由を知っています。バイキングの首領と王子とは異母兄弟だった事を。
映画の解説では、当時イギリス北部スコットランドの海岸沿いは毎年のようにバイキングの侵略を受けていた事になっています。その結果の運命の悪戯をモチーフとした作品です。
一般的には、バイキング=侵略者 と言われていますが、実際にはバイキングは海運での商取引が主体だったようです。近代的な航海術を駆使し、磁石による方位と天測により、スカンジナビアから遠く離れたアイスランド、イギリス、ヨーロッパ北部北海沿岸、バルト海に及ぶ広大な商業圏を形成していたようです。時には武力に訴える事もあったでしょうが、その武力衝突のみが後世に伝えられ今のバイキングのイメージが創られてしまったようです。
とまあ余談はさておき精悍なカーク・ダグラスの容姿と一緒にトニー・カーチスの甘い顔立ちが甦ってきます。あのハンサムボーイが85歳でご夭逝。
ついでにカーク・ダグラスも調べてみたら、現在93歳でご存命だそうです。映画と逆やん。
そこで見た記事。ご子息のマイケル・ダグラス、彼もまた俳優として活躍されていたのですが、なんと咽喉癌それも末期だとか。9歳年下のトニー・カーチスとはよく共演していましたが、その盟友が亡くなり、このままでは子供にも先立たれそうです。家族全員がいつも明るくマイケルと接しているとの事ですが、その心境たるやいかばかりか。しかし気丈なお父さんですなあ。映画の中だけでなく私生活でも勇猛果敢なバイキングだったのですね。