円高

1USDが85円って十数年前のレベルですね。そうバブル絶頂期の頃でしたっけ。
輸出産業にとっては大変な事なのでしょうが輸入する側にとってはこんなに有難い事はありません。円高になるとなにもかもが悪くなるようにメディアが騒いでいますが、これもまた変な話です。円高になるのは理由があっての事。なにがしかの問題を修復する為に為替は動くのです。
バブルの終わる頃に起こったアジア金融危機、ドルペッグ制だった事がその傷を大きくしてしまいました。最近ではギリシャの経済危機、これも実力以上のユーロを自国通貨とした事が問題を大きくしてしまいました。それぞれの国の経済力に見合うように為替変動という形で調整してくれているのです。
今回の場合はUSDの独歩安でも良いのでしょうが、EURPigsという不安材料を抱えている為それらよりはマシであろうという事でヘッジファンドの資金が円買いに走りその結果、円の独歩高となっているようです。
これはチャンスでもあるのです。円高にものを言わせ海外の優良資産を安く買い漁る事が出来ます。円安に振れた時点でそれを売れば為替変動分の利益がそれこそ濡れ手で泡です。
例えば85万円で1万USDの物を買うとします。1USD=100円に振れた時にそれを売ると100万円になります。年利0.3%程度で日本の銀行に円預金をしているより比較にならないほど大きな利益が得られます。それに外貨預金でも数%の利息が付くので利息だけでも10倍は稼げます。(尤も為替手数料が大体1%なので往復すると2%減ります。)
外資産に投資するにせよ、単純に外貨預金をするにせよ、今がチャンスです。
それと輸入品の価格低下も大きなメリットです。最近ガソリン安くなっていませんか?ガソリン価格などは最も円高メリットが感じられます。


「退職金、どこに預金するの?」とかみさん。
「外貨預金。」と言ったら目の玉むき出して怒り出しました。「この前のやつ、○○○万以上損してるんだよ。」
単に為替差損で円換算の残高が目減りしているだけで、外貨自体は利息分が増えているのですが。
このままにしておけば円定期とは比べものにならない利息が確実に増えてゆきます。その利息をお小遣いとして毎年円に替えれば為替の影響もさほど大きくはありません。全額円に替えたければ円安に振れた時を狙って替えれば良いのです。そうかみさんに話しても体感的に納得できないようです。まあこの状況では暫くは外貨預金は出来そうにありません。一度円安に振れた時に全額円に替え、その後円高になったときにでもまた預けましょう。