NHK大河ドラマのつづき

連続してケチを付けすぎたので、今回は好評価をひとつ。
印象に残っているものはあまり無いと書いたが、ひとつ大変なものを忘れていた。
これももう30年程前になるかもしれないが、平将門を題材としたものです。題名は何だったっけ? 全く思い出せないな。
平家物語の冒頭の一節「祇園精舎の鐘の声…」で始まり「承平の将門、天慶の純友…」にも出てくる、承平の乱の首謀者 平将門である。そして天慶の乱の首謀者である藤原純友も出てきた。将門は加藤剛が純友は緒方拳が演じていたと思う。
2人とも時の権力者(朝廷及び公家衆)からすれば反逆者である。しかしドラマの本質は中央集権に対し地方自治の重要性を訴えたものであった。もう一歩踏み込めばアナーキズムの本質(本来斯くあるべき)を訴えたものだったように思うのは私の思い込みだろうか。
自民党一党独裁と派閥間の政争に政務がおざなりにされていた当時の世相にあって、政府のメッセンジャーと思い込んでいたNHKがよくぞこんな素晴らしい作品を制作放映できたものだと感動したことを覚えている。
そしてその思想は確かな演技力を持つ配役により強烈に視聴者達に訴えられたのである。
今のNHKに当時のような力強さは無いのだろうか。世の為人の為に生涯を奉げられるような男気のある人はいないのだろうか。
優等生のサラリーマンばかり採用していたんじゃ無理か。