寂しさや うつろに響く 蝉の声

昨夜S司が帰っていった。 名古屋23時5?分発の快速で今朝4時?分に東京着だとか。
私も二十歳の頃よく夜行の鈍行で行った事がある。当時は21:47名古屋発で翌朝4:40東京着だったように思う。大垣始発は今も変わっていない。
それで夕べはT哉も呼び最後の晩餐。毎年4-5回やっているから最後ってのもおかしいが。
火熾し当番のお父はまだ日の高い内から庭で準備。角型七輪を倉庫から出してきて炭火を熾す。
昔から火熾しは苦手で簡単には点かない。西陽に後頭部を焼かれながらうちわでバタバタやっていたら頭が痛くなってきた。
真っ赤に熾ったところで焼き始める。うーん、やはり網で焼くと如何にも旨そう。
全部焼き終えて家の中に入ると第一ラウンドは終了しており全員食べるペースが遅くなっている。
このペースに合わせ、お父はT哉から貰ったビールジョッキにビールを注ぎおもむろに始める。
久しぶりに本物のビールは旨いです。発泡酒とはチョット違いますね。
世の中には発泡酒味のビールを好んで飲まれる方々がいらっしゃいますが私には理解できません。ア○ヒ ○−○−Dryとか云うらしいですが、もう何年も前からこれの方が売れているそうです。
人々の嗜好が変わったのか味の解らない人が増えたのか? There is no accounting for taste.
人は人、自分は自分。本物のビールの味が解り、多少高価なだけでそれを味わう事が出来る世の中に感謝して幸せな晩餐とする。


食後、T哉が帰って行きS司も22時過ぎにA駅まで送って行く。
その帰り車の中ではかみさんも私も無言のまま。これからまた暫くお通夜が続く。


今朝10時頃かみさんは**さん宅へ行くと行って出かけた。子供を送り出した母親同士で愚痴でも言い合ってくるのだろう。
私は…夕べの火の後始末をやって、ひとり寂しく蕎麦を作って食べ終えたところ。
家の中も風がよく通り、一時に比べずいぶん過ごし易くなった。
外では蝉がしきりに鳴いている。過ぎ行く夏を惜しむかのように。