オカマ

帰宅するなり開口一番「オカマ掘られた〜。」
信号待ちでハチ公が追突されたらしい。もうすぐ試験だし、バイトはあるし、女の子のグループと出かける予定も入っているし… ああ忙しい最中に!
でも一番がっかりしたのは女の子にハチ公を見せびらかせなくなった事なんだろう。解る解るその気持ち。でもこう言ってやった。
マツダさん、代車にデミオを貸してくれるわ。デミオで行け。燃費もいいぞ。」
「ハチ公に引かれてくる女の子より、デミオでもついてきてくれる子の方が良い子だよ。」
人事なのでお父は言いたい放題。
しかしショックだろうな。あんなに大事にしてたのに。これでもうハチ公は疵物の烙印を押されてしまった。新車でもあることだし大事をとってデーラー修理。直した所のガラスコーティングもやり直さなきゃならないし。ああ大変。
ブツブツ言っているT哉に、かみさんが渇!
「やられた側で良かったじゃない。子供なんてどこから飛び出してくるか解らないんだよ!弱者保護で相手が全面的に悪くてもこちらが悪い事にされちゃうんだよ!」
同じ事故でも物損だけでそれも止まっている車に追突だから100%相手の責任。まあ良かったと言えば良かったのだろうが、時間と手間をとられるのは痛いだろうな。おまけにシャーシが歪んだり後遺症が出たりしたらたまりませんなあ。
車って大事にすればするほど傷つけられ易いんですね。どうでもいい車は絶対にぶつけられない。世の中えてしてそういうもんです。