線状降水帯

よう降りますなあ。昨日は珍しく晴れましたがやはり曇りがちで、今日はまた雨。この後も雨の日が続くようです。私の若い頃は大体7月20日には梅雨が明けその後1週間は快晴の日が続いていたものです。これが夏山第一弾で有給休暇を取り単独もしくは少人数での個人山行(私的にはこちらがメイン)、第二弾は盆休みで当然こちらは夏合宿となりチャンスさえあればサボろうとしていたものです。
そんな天候が常識でしたが最近はその常識が通じませんねえ。20日過ぎてもグズグズしてたり、局地的な集中豪雨があったり、温暖化も影響しているのでしょう。最近では標題のような言葉【線状降水帯】がよく使われています。
先週の九州での豪雨でも多くの人が災害に遭われ50名を越える方が亡くなっています。ご冥福をお祈りします。

先週土曜日、知多市へ出向いたのですがそこでふと出た話題。雨の日の思い出の語り合いの中で、台風のたび毎年のように浸水に備え畳を上げた話とか布団が敷けないので押入れの中で寝たとか、それが子供にとっては楽しかったとか・・・。誰もが思い当たる節がありちょっと盛り上がったりしました。
かみさんも庄内川のそばに住んでいましたが、幼い頃は毎年のように床下床上浸水を繰り返していたのに、大きくなってからは滅多に浸水しなくなったと言います。そう言われると私も同感です。被害に遭われた方々には申し訳ありませんが、いつ頃からか大多数の人達は滅多に水害に遭わなくなっています。
我々一般市民の知らないところで行政の治水事業が進み、より安全になってきているのでしょう。
直近では昨年の台風19号?でしたっけ、記録的な大雨で河川が氾濫し関東甲信越に甚大な被害をもたらしました。その直後、あまり大きく報道される事はありませんでしたが、利根川が大規模氾濫にならなかったのは八ッ場ダムのおかげだったというのもありました。具体的にその効力が数値的に発表される事はありませんでしたが、あの規模の貯水量が氾濫防止に全く無関係な訳がありません。民主党政権時代に中止に追い込まれていたダム工事、現政権に変わってから再度着工し、正式稼働は今年からですが19号台風の時には貯水可能となっておりそれが氾濫を防いでくれたのです。政権交代が遅れていたらもっと被害が大きくなっていたのは間違いありません。まあ民主党政権の酷さはこれに始まったことではなく、その酷さのひとつが八ッ場ダムの件って事です。
ここでまたひとつその酷さが明らかになってきました。
今回の豪雨で氾濫した九州球磨川、その支流の川辺川ダム。これも民主党政権時代に中止させられていたのですね。これが出来ていたら具体的にどの程度被害が抑えられていたかはわかりませんが、全く効果が無かったなんて事はありえません。
我々一般市民は防災について全く気付いていませんが、知らないところで防災に努めてくれているのが行政です。ズブの素人の一般市民が、愚かな一部の集団に煽動されて「ダムは要らない。」と言えば、それに従う政治家と行政。これをポピュリズム衆愚政治と言うのです。
九州の線状降水帯、河川氾濫、雨の日の思い出からポピュリズムの危険性を改めて認識させられた一日でした。