手帳の御利益

昨日の事。
かみさん 「明日東山の植物園行きたい。」
私    「いいよ。」


昔二人でよく行きました。当時は動物園と植物園は分かれておりそれぞれ別々に入園料が要りました。今は共通入園券でどちらにも入れます。また両方を接続している橋で直結されてもいます。
当時動物園の入園料がいくらだったか忘れましたが、植物園は50円でした。そんな低料金にも拘わらず悪戯っ気で無銭入園をしていました。
当時植物園の周りは東山ドライブコースとなっており、夜な夜な走り屋が無謀運転を繰り返しておりあちこちにコースアウトして大破した車が転がっていました。
植物園の真裏、ドライブコース沿いに裏門があり、門とその両側のフェンスの間に人ひとりが擦り抜けられるくらいの隙間がありました。ここから出入りしていたのです。無銭入園と言っても真剣に植物を観察する訳でなく雑木林を散歩するか広い芝生に寝っ転がり空を見ている事が多かったと思います。
東山の植物園と言うとすぐこの昔繰り返していた悪事を思い出します。大っぴらに人に話せる事ではないので口には出しませんが。


その夜の事。
かみさん 「植物園じゃなくスカイタワーに行きたい。スカイタワーもタダで入れるよね。」
私    「うん。植物園だと駐車場から遠いからスカイタワーの方が近くていいよ。身障者手帳で付き添いもタダで入れる。駐車場も手帳を見せればタダになる。」
元気だけが取り柄だったかみさん、今では駐車場から植物園に入るだけでもかなり大変です。スカイタワーならその真下の駐車場からすぐに入れます。


そして今日。
かみさん 「東山止めて紅葉見に行きたい。今の時期で近いのはこの辺り。」と言いながら i-Padを見せます。
先日は恵那峡紅葉狩りに行きたいと言っていたのですが、そこの見頃は11月初旬だそうです。「付知峡なら今が見頃だって。」
私    「いいよ。なら早く出かけないと。」時刻はもうすぐ11時。
かみさん 「何時間くらいかかる?」
私    「高速使って2時間くらいかな。」
かみさん 「高速使うんならもういい。東山にする。」


暫くして、
かみさん 「東山止めて【天光の湯】にする。あそこならどれくらい?」
私    「1時間くらい。」
かみさん 「じゃあもう出る。」
時刻は11時。今からだと着くのは丁度お昼。
と言う事で本日は多治見の【天光の湯】へ。身障者手帳の御利益には与らずに済みました。
Auを出そうとしたら「こっち(鈍足アクア)で良い。」まあガソリン代が安く済むので良いか。
到着はお昼少し前。入浴前に併設のレストランで昼食。それから温泉に。
男湯の様子を見ると石組みばかりでその段差がかなり高いです。手摺はあるもののこれではかみさん入れないかもしれません。
温泉から上がると案の定かみさんは既に上がっていました。
私    「入れた?」
かみさん 「何とか入ったけどもうここは嫌。」
泉質もイマイチだし次は無いでしょう。
かみさん 「ひまわりの湯みたいな温泉、近場に無いのかな? 次はひまわり。10時には出るよ。」
かみさんはいつも i-Pad とにらめっこしています。地図上にはこんなにあってもなかなかお誂え向きのものってありませんねえ。
身障者手帳はあるものの、なかなかその御利益に与る機会もありません。