三点支持

まあ基本と言えばその通りなのですが…。
最近よくBSで山の番組を観ます。そこで岩場が出てきたりすると、必ずと言ってよいほど【三点支持】という言葉が出てきます。もう耳タコです。
「いくら基本とは言えそんなにしつこく言わなくてもよいのに。」と思うtanuoさんは常識はずれなのでしょうか。
身体を支える支点を多く取る、言わばマージンを取る事はリスク軽減には有効です。しかしさほど危険でない所でさえ不要と思えるほどのマージンを取る必要があるのでしょうか。
今立っているスタンスが確かなものか危ういものかは足を置いた瞬間に分かる筈です。片足立ちで充分な所で必要以上に支点を取りわざわざ岩に張り付く事もないでしょうに。へそ曲がりのtanuoさんはついこんなふうに思ってしまうのです。
場合によってはリスキーな所でモタモタと時間をかけるより、三点支持になってなくても短時間で駆け抜ける方がリスク軽減に繋がると思います。リスクは単に自分自身のスリップだけでなく、落石、雪崩など自分以外の外的要因によるものもあるのです。いや場合によっては外的要因の方が大きなウエイトを占めます。ですから単にひとつの安全策にだけ拘るのでなく、シチュエーションによって何が最適かを選択しながら行動すべきだと思うのです。
先日の土曜日、鎌の頂上手前の岩場でたまたまIさんとのダベリングに三点支持が話題に上りました。
そこで昔よく聞いた話を思い出しました。


先輩:(先行する新人に向かって)「三点支持で行けよ。」
新人:「はい、真ん中の足も使っています。」


若い女の子の前では口に出来ない下品な話ですが、若い男共はこんなくだらない話に腹の底から笑い楽しんでいたのです。
そしてBSの山番組で三点支持という言葉が出てくる度にそれを思い出しほくそ笑んでいるtanuoさんなのです。