我家の【てんちゃん】

一夜明けて翌日。
カッコーの声で目覚めました。朝の外気が寝室を吹き抜け久しぶりに爽やかな目覚めです。
やはり我家は良いものです。還暦を過ぎた年寄りにとって、長年住み慣れたところは何ものにも代え難いものです。
既にかみさんは起き出し片付けものをしています。tanuoさんは夕べ遅くまで身の回りの片付けを済ませておいたので後は急ぐこともなくのんびり構えています。
私が起き出すとS司もすぐ起きてきました。そして早速観葉植物の水やりです。
実はこれ昨日かみさんに買って貰ったものです。引越し屋さんが引き揚げた後、家族全員で遅い食事に出かけました。その帰りに隣のお店で見つけたものです。どうした風の吹き回し? 14畳の空間のレイアウトを楽しんでいるようです。
市内のマンションにいたときはリビングが広かったので定番のベンジャミンを置いていましたが、S司は店頭で目についた斑入りの大きな葉のものが気に入ったようです。
ベランダの傍の明るいところに置き洒落た生活を楽しみにしているようです。
その後はNetBookの環境確認。夕べやりかけていたそうですがどうも電波状況が悪く上手く繋がらなかったようです。今朝はお父も一緒になり無線ルーターの配置や向きを色々と変えてやっと安定して繋がるように。「は〜、大変だ。」Net線は壁まで配線してあるのですがね。
そうこうしているとお兄がやってきました。二人でバイクでツーリングだそうです。
つい最近S司は400ccのバイクに買い換えました。勿論中古ですが30万円ほどしたそうです。ローンで自分を追い込まないと易きに流されてしまうので決断したそうですが、どこまで本気やら。


一昨日の8/15、T哉夫妻に同行して姉の家に挨拶に行って来ました。お舅さん夫妻からもお祝儀を頂いていたのでそのお礼を兼ねて顔見世に。
その時S司の事が話題に上り、小学校入学時に【なかよし学級】に入れられるのではないかと思っていた事を話すと、T哉が言うには短期的に入れられていたそうです。T哉自身も小学生の身でありながら自分が一生弟であるS司の面倒を見る事になるだろうと思っていたそうです。
昨日の昼食時またその話が上り、かみさんは驚いて「そんな事学校から聞いていない!」
話を総合するとS司が2年の時のようで、その時の担任がそう画策していたらしいとの事。それで授業参観の時の事を思い出しました。
ウケを狙ってS司が授業進行を妨げます。ご父兄の方々は子供のやる事とにこやかに見守っていましたが、担任の若い女先生は全く無視。まるで目の敵のようでした。顔の造りは綺麗な方でしたが、典型的な型に嵌ったエリートなのでしょう。自分の思い通りにならない相手を認める事が出来ない、多様性など入り込む余地が全く無いような方でした。授業の学習度合いという面では優秀だったのかもしれませんが、教育って学習だけではないでしょうに。授業進行の邪魔者と見なされていたS司は何日間か【なかよし学級】で過ごしていたようです。
T哉の話ではこの先生、男子生徒の間では嫌われていたようです。「女子の間では人気があったんじゃなかったっけ?」とのT哉の問いにMちゃんも「そうでもなかったよ。」
やはり子供達は冷静に人を見ていたようです。


未だにグータラでどうしようもないS司ですが、なんとか普通の人の仲間入りをさせて頂いています。定職に就いていないのはやはり人より多少遅れている証拠ですが、親の欲目で見ればそれも一つの個性です。
先日Oさんと山にご一緒した時に聞いたM先生の言葉、「発達障害はひとつの才能です。○○を問われて即答できる子もいます。一般の人達では解らない事でも解る特殊な能力を持っているのです。」に、なるほどなあ。と納得してしまいました。欲目かもしれませんが幼い頃からS司には驚かされる事がよくありました。それもひとつの才能なのでしょう。せめて我々両親だけでもそう思ってやらなければあの子が可哀そうです。