よいわんわ

netのニュースでNHK朝ドラの記事をよく見かけます。
暇に任せてちょっと見てみました。そこで知りました。「わて ほんまに よいわんわ(よう言わんわ)。」というフレーズが笠置シズ子さんの【買物ブギ】の歌詞であった事を。
当時はまだ私が小学校低学年で、ものごころの付き始めの頃でもあり、記憶の片隅に隠れていたフレーズがこの時思い起こされたのです。
朝ドラで笠置シズ子さんが取り上げられると聞いた時に、私が思い浮かべたのは歌手引退後の端役専門の女優さんの姿と【東京ブギウギ】と言う歌の歌手だったらしいとのあやふやな記憶のみでした。
土曜日半ドンで学校から帰ると祖母が観ていたTVドラマに笠置さんが映っていました。大阪弁丸出しの【肝っ玉人情お母ちゃん】を演じておられました。この時芸能通の姉から東京ブギウギを歌った凄い人だと教えられたと思いますが、画面の中の肝っ玉お母ちゃんは失礼ながらお世辞にも美人と言えないごく庶民的なお母ちゃんで、当時の私の頭では「なんでこんなおばちゃんが?」としか思えなかった事を覚えています。それでもなんの衒いもなく堂々とした姿には凄く好感が持てた事を覚えています。
当時は直立不動で歌うのが歌手の真の姿と言う常識?が一般的だった時代。そこに素足を放り出し歌って踊って大きな胸を振るなんて下品極まりないと思われていたに違いないでしょう。しかしその陽気さ天真爛漫さが荒廃した国を復興させる原動力に繋がったのは言わずもがな。
我々日本国民にとって、並木路子さんの暗い【リンゴの歌】で涙を流し切った後はこの陽気で明るい歌が是非とも必要だったのだろうと思います。尤も昭和25年生まれの私は直に並木路子さんを聴いた訳ではありませんが。

その後成人してからブギとまた出会う事になります。ダウンタウンブギウギバンドだったかなあ、【スモーキンブギ】です。その頃の私はヘビーとまでは行ってませんがそこそこのスモーカー。「クソして一服」なんてフレーズに笑っちゃいました。【港のヨーコヨコハマヨコスカ〜】も良かったですね。何にしても陽気な曲って大好きです。