エビデンス

最近エビデンスと言う言葉をよく聞きます。
今朝も布団の中で夢か現か隣の部屋のTVニュースで流れていたような。
どうやら武漢コロナの感染防止策に関してか、或いはコロナ禍での経済活性化策(Go to〜)を停止するかどうかについての事のようです。
日本語で言うなら「〜についての具体的根拠」とでも言いますか。
実は私、この言葉ってなんとなく嫌いというか、あまり使わないし聞くのも好きじゃないんですね。これをよく使う人種って文系の人とか金融関係の人が多いように思います。
理系人間は論理的に考えを展開して行くのでそのプロセス自体がエビデンスであり、次から次へと展開して行けば始めと結果との間には数多のプロセスが有り、「起点と終点の間のエビデンスは何か? 」なんて聞かれても一言では答えられません。言い淀んでいるとまるで鬼の首を取ったかの様な物言いをするのが多くの文系の人達です。「この言葉さえ使えば何事にも負ける事は無い。」なんて思い悦に入っている人達のなんて多いことか。
重要なのは成果そのものであり、人の足を引っ張り自分の優位性をアピールする事ではありませんが、こういった人達って多いんですね。この言葉に嫌悪感を抱くのは、こんな人達と接する事がよくあった為かと思います。
金融関係、経理関係などではその商取引が正規なものであったかどうかのエビデンスとして納品書、受領書、請求書などの存在が確認されます。単に1レベルの根拠ですから単純にエビデンスの提示が出来ます。複雑なロジックの展開後の結果に対してはこうは行きません。それを求める方も求める方ですが。

医療関係でも一般的に使われる言葉ですが、こちらは少し意味合いが違って使われます。
薬効或いは治療法について使われる事が多い様ですが、同じ病気でも人によって症状もまちまちで全く違う病気では無いかと思われるほど個人差があります。そして薬効も人によって効いたり全く効かなかったり。ですからお医者さんもそれぞれの患者さんに対して効き具合を確認しながら薬を選んだり量を調整したりと試行錯誤しながら治療を進めます。その目安としてそれぞれの薬のエビデンスが参考にされます。全体で何人の内、何人に効果が認められたとか、その内何人には著しい効果が認められたとか。結構確率的で、同じ病気ならどんな患者にも同じように効くなんて事はないのですね。理系人間としてはむしろこういった使われかたの方がしっくりきます。
かみさんの病気に関してnetでよく調べ物をしましたが、同じ病名でも十把一絡げにはならず患者一人一人特有の別の病気である事が分かります。その中でこういった傾向のある患者にはこの薬は薬効は望めないとか、この薬なら〇%の人に効く、と言うのがエビデンスとされています。
なんか変な話になっちゃいましたが、あやしゅうこそものぐるをしけれ。