山の歌

NHKBSで毎週月曜日に【日本百名山】なる番組が放映されています。

自称、山屋(だった)tanuoさんもほぼ毎週観させていただいています。

本番へ行けなくなってしまった私には映像を通して山の空気に触れるだけでも充分愉しむ事ができます。そんな訳で見逃さないよう毎週録画しております。HDの容量が少ないので観終わった後はすぐ消していますが。

高山に限らず低山もあり、それぞれに応じた楽しみ方を満喫しています。

そんな中ひとつだけちょっと気になる事があります。これは私の固定観念によるものである事は私自身解っている事なのですが。

それは・・・、この番組のテーマ曲なのです。

さだまさし氏が作詞作曲されたもののようで、私自身さださんは好きな方です。でもこの曲が流れる度に、「これは山を知らない人が作った曲だな。」と思ってしまうのです。なんというか、山屋の感性とは合致していないというか、そんな気持ちで山に来てるんじゃないというか・・・。

いや、これも【私自身あるいは70年代に山にのめり込んでいた大方の人達】の感性との違いなのかも知れません。今の人達はこんな曲も山の歌のひとつとして違和感なく受け留めているのでしょう。

基本的に我々世代の山屋は、社会に馴染めず山に逃げ場を求めていた者ばかりだったように思います。表面的にはおおらかでバカな事をやって人を笑わせている連中ばかりでしたが、それが虚勢であることは誰もが解っていました。外見とは裏腹に実態は典型的なネクラ。心の寂しさを紛らわせる為に形而上学的なものにのめり込んだりする事が多くの共通点として見受けられます。(遭難死を美化したり山を擬人的に称えたり)

さださんの曲にはそんな暗さなぞ欠片もありません。言い換えれば我々世代の山の歌の方が健常者から見れば違和感を感じるかもしれませんね。