Happening

一息ついて頬を撫ぜた時に気付きました。そうか今日は髭も剃ってなかったんだ。


昨夜は現状説明を受けたり挨拶やらで遅くなり9時少し前に帰宅。家に入ると奥で爺さんが何か言っています。部屋を覗いても居ません。横のトイレを見ると真っ暗な中、爺さんがおかしな格好をしています。便座に腰掛けたまま上半身が水槽と壁の間に倒れこみ抜け出せなくなっています。引き起こしましたが足元が頼りなく部屋まで連れてゆきます。長時間変な姿勢で居た為かと思っていました。
その後暫くして自力でまたトイレへ行ったようですが、出てくる気配がないので様子を見に行くと粗相していました。また部屋まで連れて行き汚れ物を洗濯、便所掃除です。
昨日までピンピンしていたので重症とも思わずそのまま寝てしまいました。
翌日(今日)はかみさんの転院で休暇を取ってあります。9:30に病院を出られるようにとかみさんが言っていたので8:00頃家を出るつもりでいました。
昨夜の事が気がかりでもあり階下へ降りると同時に爺さんの部屋へ。声をかけ開けると、ベッド横のソファーにもたれかかったまま床に座り込んでいます。それも下半身スッポンポン。着替えようとしてそれが出来なかったようです。
こりゃ尋常ではない。かかりつけの記念病院へ連れて行かなければ。数年前の【死にかけ事件】の後はずっと記念病院で診てもらっています。
しかし今日はかみさんの転院もあります。S司に行かせようとTELしますが繋がりません。呼び出し音と共に家のどこかで何かが鳴っています。S司の部屋へ行くとベッドの上に携帯TELが置きっぱなし。携帯もせずに学校に泊り込んでいたのです。こりゃ【不携帯電話】じゃねえか。ホント使えんやっちゃなあ。S司らしいわ。
こうなりゃ救急車を呼ぶしかないかな? で、人生初めての119。初体験です。流石に早いですね。電話で状況を説明している内にもうサイレンが聞こえてきます。そしてすぐ到着し容態を診てくれます。「こんな事くらいで呼んでよいものか?」との後ろめたさもありましたが、隊員さん達の機敏な対応と呼んだ事が当然と思わせてくれるその態度に一安心。
事情を話すと記念病院と連絡を取ってくれ、また家族である私に立ち会うようにとの事で救急車の後をついて行きます。その間にかみさんに遅れる旨メール。
到着後いろいろと検査した結果、胃に穴が開き腹膜炎を起こしているそうです。午前中様子を診て手術するかどうか決めるとの事。思ったよりかなり重症で救急車は大袈裟ではなかったみたい。
入院手続きの書類を受け取り説明を受けます。そしてかみさんのもとへ。病院暮らしも長くなると荷物も増えます。車に運ぶのも一苦労。おまけに昨夜リハビリで使った調理道具もあるのでとんでもない量です。
看護師さん達も記念病院に寄っていた事を既にご承知のようで会う人会う人にその件で声をかけられます。情報早っ。
かみさんも私も車に乗れるかどうかが心配でしたが割りと楽に乗せる事ができました。体重が軽いおかげもありますが。移動中かみさんは「良かった車に乗れて。これで温泉へも行けるね。」私も一安心。そして温泉行きが楽しみに。
転院先で入院手続きを済ませ病室に移動、荷物を運び込み片付けます。再度の問診、入院についての説明、そしてまた検査。一段落したらもう4時です。
次は爺さんの方。入院に必要なものを取りに一旦家に向かいますが途中でTEL。記念病院の担当医からの電話です。容態が思わしくないので手術をするとの事。その為に立ち会って欲しいとの事です。
とりあえず用意できるものだけ持ち大急ぎで記念病院へ。説明を受け何枚もの同意書に署名。
7時頃に手術室に入りその後は病院内で待機しているように指示されます。外で弁当を買い病院に持ち込み夕食を摂ります。
S司にTELしても相変わらず留守電。「まだ帰ってないな、ほんと使えんやっちゃ。」
一息ついた時に髭が伸びたままだった事に気付いたという次第です。
手術が終わるのは10時頃かな?
It's been a hard day's night 早く丸太棒のように寝たい。その前に風呂に入りたい。
老老介護、子供は役立たず。我が家は近未来の日本の縮図ですな。