可処分所得

あ〜、やはり足がないと出かける気がしない。退屈だ〜。
それで昨日はYou Tubeに嵌っていた。昔の曲を聴いていたら懐かしくて次から次へと止まりません。
そこへT哉が帰ってきて、「そんなに好きならCDでも買ったら?」
「レコードが腐るほどある。レコードをデジタルに変換するプレーヤーが欲しいな。」
「買えばいいじゃん。結婚するとそんなになにもかも買えなくなるの?」
結婚後の生活に不安を感じているようです。
「大丈夫、そこまで欲しいと思わないから買わないだけ。今までさんざん使いからかしてきたのを知ってるだろ。」
物欲真っ盛り、且つ稼ぎの殆どが可処分所得の若者にとって、不可処分が増える結婚後の生活は少々不安の種でもあるようです。まして今後の所得の増分も予測がつきにくい世相でもあるし。しかし…


正規雇用に就いていない若者達が結婚に踏切れないでいる。」という事について、麻生さんが「金が無いなら結婚しなきゃ良い。」と言ったとかで話題になった事があります。
私も全く思いは同じです。首相の立場からすると不適切と言われるかもしれません。ただ麻生さんとしては言葉足らずの所があり、本当に言いたかったのは「金の所為にするくらいなら結婚なんてしなきゃ良いではないか。」と愚かな若者を多少突き放した言い方で叱咤したかっただけであろう事は、一人前の大人なら誰でも解かる事です。
昔から言われているように、「一人口は食えなくても二人口は食える」ものです。見栄を張りひとりひとりの無駄を続けたいと思うから二人口が食えなくなるだけです。その見栄を捨てられないなら「結婚しなきゃ良い。」と言われて当然の事でしょう。
妙に先々の事ばかり考える小利口な人が増えてしまった所為でしょうか。それほど先々の事を考えるなら今の状況になる前にそれなりの努力をすれば良かったのではないですか。遅くはありません。今からでも努力をすればいくらでも状況は良くなります。努力もしないでなにもかも世の中の所為にするって余りにも卑怯ではありませんかねえ。稼ぎに追いつく貧乏なし。若い時の苦労は買ってでもせよ。人の嫌がる事を厭わずに。当に金言、昔の人は真実しか言っていません。
私自身も結婚当初は年齢の割りに薄給で、将来の事なんてなにも考える余裕がありませんでした。それでも切り詰めればなんとか食って行けるものです。幸いかみさんがやりくり上手だった事にも助けられ(高校生の頃から家計を預かっていたので食費等も見当がついていたようです。)気がつけば生活にもかなりの余裕が出来ていました。
その頃は二人で一杯のラーメンをすする。って事をよくやっていました。こんな事を堂々と出来るのは若い内だけですよ。


緻密に将来設計を立てそれを実行してゆくのもひとつの人生。ですが皆が皆そんな人生なんて送れないですよね。いやそんな人生送りたくもありません。一寸先が見えないから面白いのではないですか。行き当りばったり、紆余曲折があるから面白いんじゃありませんかね。年取ってからの人生の谷は辛いですが、支えてくれる家族が居るって心強いものです。だから耐えられるのです。その家族は若い頃に打算なぞ考えずに一緒になったからこそ得られたものです。


それでうちのT哉君、いつまで独身貴族を演じているのかな? 早く一緒になって孫の顔でも見せてくれよ。そしてこの私のように年収60万円の悲哀を共有しようぜ。(この内半分以上は家庭サービスの為の不可処分所得です。)