好意

本日帰宅途中、地下鉄に乗込み立っていると前の座席に座っていたお嬢さんが私の顔を見ながら立ち上がり何か言っています。一瞬何の事か解り兼ねていたものの直ぐ状況が理解できました。
何の事は無い、席を譲られたのでした。
気分が悪くなりしゃがみこんだ人がいたり、妊婦さんが乗込んで来た時など咄嗟に立ち上がって席を譲る事はあっても、この私が譲られるとは。
よほど草臥れた顔をしていたのでしょうか。いや年相応なのでしょうか。体力的にはまだまだこのお嬢さんよりずっと高いとは思いますが、若い人の好意を無にしてはいけません。ここは素直に受けます。
折角の好意に対し固辞している方をよくお見受けしますが、それは礼儀に反していると思います。遠慮する前に相手の気持ちを優先させるべきです。たとえ疲れていなくても気持ちよく好意は受けるものです。断られたのでは相手もバツの悪い思いをする事になります。
めいっぱいの笑顔で「ありがとう。」と謝辞を述べ好意に甘えます。いや笑顔が下手なtanuoさんの事、多少引き攣っていたかもしれません。
しかしなあ、とうとうこの私も席を譲られるようになったか。これは記念日にしなくてはなりません。ちょっと早いですが私にとっての敬老の日は9月5日です。いや、若者への感謝の日と呼ぶべきか。