K氏の画策(ちょっとズッコイETC活用法)

Kという知人がいます。彼も私同様、若い頃の一時期山にのめりこんでいた事があります。
多少齧った程度の経験ながら「山でのセオリーや状況判断力は備えている。」と過信している所があり、身体の衰えを自覚していない為、雑誌等で謂われる【最も事故を起こしやすい人】の一員に分類されるところも私同様です。
同じ時期に同じ環境にいた者と言うのは同じ経験則を持ち同じ哲学に到達するようで、なにかと私によく似ていますが私には彼ほどの行動力はありません。
とは言うものの、よく似た人種というのは思想や哲学だけでなく生活様式まで似てくるようです。
彼も子供達が小さい頃はスキーやカヌーに嵌っており、ワゴン車で雪中キャンプをやったりしていました。高速利用も当時はハイカが一般的でいつも5万円ハイカを使っていました。確か56,000円分に相当し12%の利息が付くようなものでしたから、私も彼も「銀行に預けておくくらいならハイカを買った方が良い。」と考えていました。
56,000円分といっても志賀、八方辺りへは5回くらいしか行けません。1シーズン(1年)で使いきってしまうため年利12%以上の特典になっていたと思います。
それがまた私同様子供の親離れに従い、車もワゴン車からセダンへ買換え、ハイカが廃止されても「使うことがないから。」とETCも付けていなかったのです。
そしてまたこれも私同様、ETC特割と車載機の助成金に引かれてつい先日取り付けたという次第です。
その彼が最近なにやら良からぬ事を画策しているようなのです。
車好き(これも私同様です。)の彼は走る事自体も好きで、「高速道路から降りさえしなければ 1,000円すらかからない。」と言い、各JC経由で元のICまで一周してくる事を考えています。いや既に実行したのかな?
同じICから入って出てくると0円で計上されるのかどうか解かりませんが、実際には入口と出口は仕切られているICが殆どで怪しまれる可能性があります。それで最低区間を走ったかのように見せかける為、出入りをその二つのICに分けるのです。
昔は豊川ICを越えた辺りや米原JCから北陸道に入った所に検問所のような所があり、通行券の提示を求められましたが今はどうなのでしょうか。豊川ICの先の検問所は廃止されたようですが、その先は首都圏に入ってしまいゲートを通らずに折り返す所がないのでこちらではこの方法は使えませんね。
こういった検問所が全て廃止されているとすると、伊勢湾岸道路、第二名神名神、東名、中央道、東海環状、北陸道東海北陸道、長野道、上信越道、関越道などを繋いで色々なコース選択が出来ます。
NEXCO中日本のドライブコンパスでは始発ゲート通過時刻が設定できるので、それで試してみるとどうやら土日休日の0時〜23時59分59秒の間に入るか出るかすれば休日特割が適用されるようなのだそうです。という事は休日前の何時に入っても出るのが休日中なら適用、休日中にさえ入っていればそれを過ぎて何時に出ても適用されるという事です。そうとなれば行動範囲はかなり広がります。
昔は前夜発があたりまえでした。混雑する時間帯に移動するより深夜の内に移動しておき、現地で仮眠を取り翌朝から行動というパターンです。どうせ皆が宵っ張り、家に居ても寝るのは2時3時。それなら起きている内に移動してしまおう、道路も空いているし。という考えです。
それに慣れているKが、「前日の内に移動し現地近くのPAで仮眠、行動開始時刻に合わせてPA発IC通過。」と思いつくのはあたりまえなのですが、+αを思いつくのがまたKらしいところです。
それは…、現地近くのPAに駐車しておき、PAから下道を自転車かポケットバイクで入山地まで移動、ちょっと贅沢してタクシーを呼ぶという方法もあります。そして帰りはこのPAから前記のルートを使い出発ICの隣のICまで帰って来るという方法です。これなら休日特割が適用されない週日でも通行料は一区間だけなので大した金額にはなりません。
休日特割でひとつ気になる点があります。飛び石連休で高速道路に入るのが休日、週日を挟んで翌休日に出た場合はどうなんでしょうね。きっと適用されるのでしょうね。Kに実験台になって貰いましょう。


こんなところでこんな良からぬ方法を記したりすると真似る人が現れるかもしれません。
でなくても今山歩きに嵌っている中高年の方々は暇とお金が有り余っている人ばかりです。いや、お金が余っている中高年の方々には休日特割なぞ使わずに週日に正規料金で通行して頂きましょう。それが経済活性化に多少なりとも繋がり、若い就労層の所得を増やし、その税及び年金の支払額を増やし、それが中高年諸氏の年金の原資増に繋がるかもしれません。破綻して年金が支給されなくなるよりずっとマシでしょう。
という事で、お金に不自由していない中高年の方々は絶対に真似しないでください。