Bridge Over Troubled Water

地下鉄の中で懐かしいポスターを見た。
当時の姿のままの二人…。レコードのジャケットをそのままポスターにしたようだ。きっとこの方が見る人の記憶を呼び起こし現在の姿よりよほどインパクトがあるのだろう。16年ぶりの来日と謳っている。決別以来もっと経っていたように思うが…。
S席 13,000円
A席 11,000円
B席  9,000円
会場はナゴヤドームだそうである。どれ位の人が入るのか見当もつかないが、1,000人で約1千万円、5,000人で5千万円の売上。この程度の入場料が相場なのだろう。そして来場者の年代は私と同年代の人達。現在の二人はどんな容姿になっているのやら。見てのお楽しみってところかな?


私が初めて彼等を知ったのは高校三年の時。映画【卒業】のサウンドトラック版に納められた数々の名曲。中でも【Sound of Silence】には甚く惚れ込んだものだ。以降【Bridge Over Troubled Water 】【El Condor Pasa】などの名曲を送り出しその時代の第一人者となっていった。音楽のジャンルを越え多岐に渡るメロディー、楽器、そして何よりも大きかったのはそのメッセージ性だろう。安っぽい愛だの恋だのの曲が氾濫する中で、生きる事に迷っていた私に強烈なインパクトを与えてくれた。
当時は、彼等だけでなく結構多くのアーティスト達がこういったメッセージを聴衆に与えていたように思う。まさにアーティスト(芸術家)である。現在の音楽家達をバカにする訳ではないが、何の芸術性もない人達をアーティストと呼ぶのはチョット憚られる。
Carole King】もそのひとりである。数々の名曲の中で【You've got a friend】は最も好きな曲だ。多くの人がカバーしておりよく耳にする事があるが、聴くたび涙が滲んでしまう。本当に涙腺の緩いジジイになってしまったものである。
こういった流れの中で、いやこの流れを作った張本人かもしれないが、やはり行き着く所は英国発のあの4人組だろう。それこそありとあらゆるジャンルをカバーし、果てはインドのシタールまで取り込んでしまった。流行り歌風のものからメッセージ性の高いもの、はたまた純粋に音を楽しむものと、細かなことに拘る小市民をあざ笑うが如く自由奔放に楽しんでいた。その彼等の曲の中に【When I'm sixty-four】というのがあった。あまりにも多すぎるメジャーな曲に隠れてあまり目立つ事のない曲だったが何故か聴いていてほっとするのである。20代、30代の頃はずっと先の事であり「そんな年まで仲良く暮らせたら良いなあ。」程度にしか思っていなかったのだが気付いてみるともう後5年ほどでその年になってしまう。
いろいろあったがなんとかここまでやってこれた。かみさんへの感謝の気持ちで今日の日記を締め括ろう。
あっ、【サイモンとガーファンクル】見に行きたいけど先立つ物が…。