久しぶりの北ア

と言っても実際に出かけた訳ではございません。
帰宅後夕刊に目を通し終え、閉じたところに偶然目に映ったTV番組欄。NHKで秋の北アルプス特集。時刻は未だ8時前。S司のゲーム専用TVをON。「おっ、やってるやってる。」なんとエベレストママさん(田部井淳子さん、こんな表現は古すぎるかな。)までご出演。年食ったな〜。でも元々老け顔だし、そう目立たないか。ちょっと失礼すぎたかな。でもごく普通のおばさんらしいところが田部井さんの田部井さんらしいところでもあります。
トウシロウの解説者達に合わせ決してでしゃばらない謙虚さも、その道を究めた人特有のものです。私なぞ「くだらない事言ってるなあ。」という気持ちがモロに顔に現われてしまいます。


四半世紀の間に姿が変わってしまったのか、それとも私の記憶違いなのか、奥穂の山頂とは思えないものだった。尤も記憶にあるのは雪の頃ばかりなので、元々あのような景観だったのかもしれない。
そう、私の記憶にある奥穂山頂はもっとなだらかな、だだっ広いところでした。祠も平らな所にポツンと建っていただけだったように思います。いや、誰かが祠辺りに石を積み人工的に標高を北岳より高くしたなんて噂を聞いたような…。そうだとしたら、あの映像を見る限りとんでもない大掛かりな事をしでかしたようです。
だだっ広くても祠より北側は、急に傾斜が増したかとおもうといきなりスパッと切れ落ちており、祠が安全圏の目安となっていました。あの映像の景色とは全く別世界のもののようです。
続いて後立山の縦走路。秋山は良いですねえ。ハイマツの濃い緑に混じってナナカマドの燃えるような鮮やかな赤、そして樺類の鮮やかな黄色、いやもっとコクがあり山吹色に近い。錦繍という表現がぴったりです。海外の山のように植生が単一種でなく、多様なるが故の錦絵でしょう。
そして、白馬三山の富山県側のなだらかな縦走路、急峻な不帰の険、そして五竜までの稜線、と続く。
立山は本当にご無沙汰です。でもねえ、不帰の険ってそんなに危険な所だったっけ? ごく普通の道だったように思いますが。
ここでも田部井さん、そんな事おくびにも出さずただ相槌を打っていました。田部井さんは元々岩登りメインでやってきた人。せいぜい?級程度で岩登りの部類にもかからないのに解説者に合わせ全く私見なぞ挟まない。全く良く出来たお人です。


北アはいいなあ。やはりそこにあるのは本物の山です。鈴鹿には無いものです。同じ行くならこんな所へ行きたいものです。
いいんだ〜、どうせ私ゃメタボ予防に汗をかきに行っているだけなのだから。山へ行くなんて思うから比べてしまうんですね。トレーニングの為の裏山通い。東山一万歩コースだと思えば良いんだ〜。