秋の味覚

昨日の鈴鹿通いは久々の雨乞岳。ついでに上水晶谷から御在所を歩いてきた。
季節は秋。紅葉にはまだ少し早いが、あちらこちらに野生の栗のイガが落ちていた。イガの直径でも3-4cmと極めて小さい。その中に1cmほどの栗の実が2粒ほど。手間を思うと食用とはしたくないものだ。
復路の上水晶谷の栗が事の外大豊作。めたらやったら山のように降り積もっているのである。中にはイガが弾けツヤツヤの実が覗いているものもある。
だいたい栗なんてのはイガが落ちると直ぐ虫が食い、丁寧に見ないと解らないくらい小さな穴が空いているものである。
まあ話の種にと綺麗そうなのをより分け、家へのお土産とした。
食べる気なぞ全く無かったが、暇に任せラップで包みレンジでチン。パンクを避ける為カッターで切れ目を入れておいたが、それでもいくつかはレンジの中でパンパン爆ぜる。
大きいやつから剥き始める。いくつかは綺麗に剥けたが他は渋皮が剥けない。小さなものは面倒なので二つに割り、ティースプーンで実を穿ろうとしたが小さすぎてスプーンの先すら入らない。
悪戦苦闘しながらなんとか頂く。綺麗に渋皮まで剥けたものなぞは最高の味わいである。持ち帰ったものの内、虫に食われていたのは数個だけで極めて成績優秀だった。虫の数より栗の数の方が多すぎて食うのが間に合わなかったのだろう。
口に含めば紛れも無い栗そのものの味わいである。それも全くの無農薬有機栽培の栗である。自然の恵みとは全く大したものである。
食い終えた後もまだ口の中に栗の味わいが残っている。そして親指の爪先の痛み。渋皮が爪の隙間に食い込んだ為のものだが、この痛みも栗の味わいのひとつなのである。
結局私ひとりしか手を出す者がいなかった訳だが、秋の味覚を独り占め。なんとなく満足感に浸っているtanuoさんなのである。