硫黄島からの手紙

Net予約で観てきた。
やはり便利だ。チケット売り場が混雑していても、専用機に予約の番号を入力するだけでチケットが受け取れる。まだまだNet予約する人が少ないせいか4台ある専用機はいつも空き状態。席もある程度の希望は予約時に指定できるし。
そして今日は元旦。毎月一日はFirst Day Surviceで昼間でも1,000円ポッキリ。Late Showじゃなくても1,000円なのである。あまり遅くなるのも厭(帰りが寒い)なので18時頃からの時間帯で予約した。かみさんひとりだけNANA2が良いとかで別行動。こちらはS司とふたりで硫黄島。T哉も観たいといっていたので、案外彼女連れのところと鉢合わせするかもしれない。…そうは行かなかった。残念。


最初から最後まで暗い映画である。何が暗いって画面が暗いのである。そして色もモノクロームに近いような色調なのである。60年以上前という事を表す為か重苦しい時代背景を表す為か。最後に暗い結末と裏腹な明るく鮮やかな色彩の画面が出てくるのかな?と勝手に推測していたが見事に裏切られた。最初から最後まで暗い色彩一辺倒だった。そんな姑息な演出なぞないまま、その暗い画面のままの方が合っているようにも思う。どうにもならない状況をより一層際立たせているようにも思う。
そしてどうみてもメンタリティーが日本映画なのである。どこがイーストウッドの映画なのだ! と問うてみたくなるのである。配役を全て日本人でやると、ハリウッドでも日本映画になってしまうのだろうか。それほどまでにアメリカ人も日本人もメンタリティーが似通っていたのだろうか?
こういう映画が製作でき、それが上映できる国々は平和な国である。自由な国である。
こういった映画とは別に南京大虐殺を題材とした映画が企画されているそうだ。米国のNet系の企業が4,000万ドルの巨費を投じて製作するらしい。南京大虐殺を事実無根だと言い張る日本人も問題だが、東京裁判時点で最大2万人と言っていたものが30万人に膨れ上がり、8万人の女性がレイプを受けたとなっているらしい。数の多寡に関係なくあってはならない事であり加害者側の子孫としては申し訳なく思う。
しかしこうやって明らかに誇張し被害者意識を煽動している点においては中国のプロパガンダの危うさが特に目立つ。
悪者を常に作り上げておかなければ民意の統一が図れない。混沌としたカオスの中に埋没してしまう国なのだろう。
大きなそして厄介な隣人が、我々のように自由な自己表現が許され自由な考えを持てるようになるのはいつの事だろう。
かつての中国には国際通の指導者達がいた。革命の父と呼ばれた孫文、長きにわたり毛沢東を支え続けた周恩来、台湾に追われた国民党の蒋介石なども日本に留学している。訒小平もフランス留学しているのである。やはり異国の文化に触れた事のない人には偏った考え方しか出来ないのだろうか。
渡辺謙さん扮する栗林大尉、乗馬の西中尉など外国を知っているものと、偏った教育に洗脳された人達の間には大きな隔たりがある。それらの人達にしてみれば顔の見えない敵兵は本当に鬼畜同様なのだろう。そしてやるかやられるかの状況がそれに一層拍車をかけるのだろうか。
厄介な隣人といえば北朝鮮プロパガンダの塊らしい。偏った教育に塗り固められた北朝鮮の人達に自由な思想が許されるのはいつの事だろう。
たとえ屈辱の代償として与えられたものでも、日本人が今こうやって自由を謳歌できる事は本当に幸せな事だ。


渡辺謙さん、押しも押されぬハリウッドスターになっちゃったんですねえ。