逆戻り

数日前から様子が変でしたがまさかここまでとは…。
金曜帰宅後診察結果を聞くと、良くないとは言っていましたが具体的な数値等は言いませんでした。
しかし食事は全く摂れなくなり、自力でベッドから起き上がる事もできません。気分が悪く戻しそうで水すら飲みません。少しでも口にできるよう食べられそうなものを聞くと、グッピーラムネとベビースターラーメンなら食べられそうと言います。幼い頃食べる物がなくてこれが食事代わりだったそうです。
ものが食べられなくなると幼い頃に食べていたものの味が恋しくなるのでしょうか。
それとハーゲンダッツのチョコがコーティングしてあるスティックアイスなら食べられそうだと言います。なんとも妙な取り合わせですが、食べれそうと言う度にそれを調達にマーケットへ行きます。チョイ乗り回数が増えても燃費が気にならない鈍足アクアがフル回転で出動です。
どれもほんの少ししか口にできませんが、それでも何も食べられないよりずっとマシです。この時点で6/9の月曜には再入院と決めていました。
6/8日曜夜にはお粥が食べたいと言います。金曜夜に作ったお粥には一切口がつけられませんでしたが、駄目もとで作ります。ふじっ子(塩昆布)と梅干、それに蜆の時雨煮を付けて持って行きます。暫くして下げに行くと半分ほど食べてありました。少しでも食べてくれるだけで嬉しいものです。


6/9(月)入院準備を整えて診察に行きます。金曜日は辛うじて自分の運転で通院できましたが、今日は車に乗り込むだけで精一杯です。座っているだけでも辛そうです。診察の待ち時間は待合のベンチに横臥します。座っている事も出来ない状態です。長い待ち時間の後やっと診察。金曜日の消化器内科受診時の血液検査のデータを見るとCKが2500もあります。GPTも800を越えています。私の時でもせいぜい400程度でしたからとんでもない値です。今日の診察、神経内科のY先生は金曜日は学会でお留守だったそうです。消化器内科の先生からY先生に連絡を取ってくれたようですが留守でつかまらず、それでも入院を勧められたのにかみさんは帰ってきたようです。こんなことなら私も付き添っておれば良かった・・・もう後の祭りですが。
その前のCKが950、それがいきなり2500近く。手術後様子見という事で一切治療を行っていなかったのですが、癌を摘出したからといって筋炎は治まっていなかったようです。おまけに肝機能の数値も格段に悪くなっています。気持ちが悪くてウルソ服用ができなかった所為もあるのでしょう。
これでは抗癌剤治療なんてまだまだできません。またステロイドパルスでしょう。一体何クールやる事になるのでしょうか。嫌がっていた点滴の針の刺しっぱなし、またこれから暫く続く事になります。食べられなければ点滴で水分と養分も摂るしかないでしょう。
空いていない病室探し、個室しか空きが無くいくらまでなら可能かスタッフの方が聞いてきます。この際いくらでも仕方ないでしょうと言う私にかみさんはブツブツ。自分の身の事でありながら主婦感覚というのはかくも根深いものなんですねえ。
5万円〜7万円/日ってのもあるそうです。2万円/日でもひと月で60万円、マンション借りた方がずっと廉いと言います。「でも看護師さん居ないよ。」「呼ばなきゃ来ないんだから居なくても同じ。」主婦の弁には敵いません。
幸い差額無しで、大部屋が空くまでという事で個室へ。ソファーはあるし、トイレも付いているし、冷蔵庫も普通サイズ。その冷蔵庫もテレビもカードなしで無料です。マスクや手袋などの消耗品も備品として設置してあります。ちょっとしたVIP気分です。
そして顔馴染みとなった看護師さんからは「いらっしゃい。」かみさんも「またお世話になります。」


6月終わり頃、梅雨の時期に是非行きたいとかみさんが言っていた苔寺、6/24に予約して参拝証も貰ってあるのですが、結局は行けない公算が大きいです。
T哉がまだ赤ん坊だった頃、急に思い立ち京都に行った事があります。その頃はまだ西芳寺も予約なしで参拝できました。その後いつの間にか予約制になりなかなか行き難い所になってしまいました。体調を崩す少し前からかみさんが行きたい行きたいと言っていましたが、こうなる事を予感していたのかもしれません。5月に退院しこれなら行けそうと予約したのが無駄になってしまうかもしれません。後2週間で急に好転するとは思えないし。
また来年の6月に仕切り直しするか?


癌さえ無くなれば良くなると楽観視していましたが、そう甘くはないようです。気長に付き合って行くしかなさそうです。体調が良くなって来たら抗癌剤治療もやらなければならないし・・・。