虫の知らせ

とでも言えば良いのでしょうか。
先日土曜日の御在所通勤、靴を忘れて途中で敗退。結果的には正解だったようです。
帰宅後もすっきりしませんでしたが、風邪の治りかけとタカを括っていました。ところが良くなるどころか悪くなる一方。結局日曜日も終日ベッドの中。そして月曜日の帰宅後またまた医者通い。おかげで今日火曜日は大分楽になりました。
土曜日靴を忘れていなかったらもっと酷くなっていたかも知れません。しかししつこい風邪ですなあ。
そんな訳で久しぶりに自宅PCを覗いています。うわ〜、ようさんメールが溜まっちょるわ。全て纏めてゴミ箱ポイ。


チュニジアの政変に端を発したエジプトの騒乱、大変な騒ぎですねえ。
ムバラクさんが退陣するのは良しとしてもイスラム原理主義が台頭するのは困ります。アラブ諸国の中で大きな影響力があるだけにより良いところに落ち着いてくれることを願います。
そんな中、今日の中日夕刊にオマー・シャリフさんの発言が載っていました。
氏の紹介として「映画【アラビアのロレンス】に出演したことで有名」と記されていました。
一瞬、「何をトンチンカンな事を。」と思ってしまいました。
日本人ならオマー・シャリフドクトル・ジバゴと結びつきます。
アラビアのロレンスピーター・オトゥールとなります。
アラビアのロレンス】は私が観た映画の中でも群を抜いて感動した作品です。まだ小6か中1の頃だったと思います。年に一度のお正月の贅沢だったと思います。
真上からのアングルで撮影された画面に一人の男がバイクに乗ります。走行中対向車との事故が起こります。
これはロレンスの最期の一場面なのですが、これを冒頭に持ってくる脚本の上手さにまず感服させられます。そして陽炎に揺らめく砂漠の遠景、その彼方に見える人影がだんだん近着いてくる。こんな映像に息を呑んだものです。当に映像の芸術。
そしてこの作品の中にはひとりとして女性は現れません。当に男の世界です。
英国軍人でありながらも地元アラブの人達の為に戦い続けた男。そこには国籍を離れアラブの人々との強い絆が流れています。結果的には名誉と引き換えに更迭されてしまったようなものですが、それだからこそその生き様が感動を呼びます。
それ以来、映画にはあまり詳しくない私ですがピーター・オトゥールの大ファンになってしまいました。
そしてロレンス以外は端役ばかりで殆どピーター・オトゥールの一人芝居のような映画でした。そう彼以外は砂漠の景色に埋もれているような…。
それでももしかしてオマー・シャリフも出ていたのかとNetで調べてみると、うん確かに出ていたようです。実質これがデビュー作のようです。知らんかった。
でもオマー・シャリフの紹介にアラビアのロレンスを持ってくるのは絶対に変ですね。記事を書いた記者さんってたぶん何も知らない若い人なのでしょう。そしてどこかの通信社から得た記事を右から左に写しただけなのでしょう。配信元がエジプトならそうかもしれません。エジプトの誇る役者さんと世界的に有名な映画とを少しでも強く結び付けたいでしょうから。
こんなところにも新聞社を含む日本のメディアの問題点が浮かび上がってきます。
情報を全く咀嚼できずに右から左。これでは【情報の番人】なんて言える訳ないですよね。
お金出して読んでくれる人なんて少なくなる一方ですわ。