粗大ゴミ

家の中から溢れたゴミが倉庫や軒下そして庭を占拠している。
段ボール、古本、古着などは回収の為倉庫に入れてあるが、粗大ゴミは雨曝しとなっている。
本日それらの粗大ゴミを捨てに行った。
地元のT町には美化センターなるものがあり、他市町村からのゴミも受け入れている。地元民以外の個人のゴミも処理してくれるが当然有料である。地元民の出す家庭からのゴミは、役場で貰った申請書に記入、提出すれば無料となる。言わばT町住民の特典である。
カルちゃんのリアシートを倒し粗大ゴミを荷室に押し込む。積み込むだけで大汗である。セダンのAuちゃんと違いステーションワゴンは結構積載量がある。しかし1Boxワゴンとは雲泥の差。室内の高さが無いので自転車なぞ倒さないと入らない。Friendee君なんて立てたまま苦も無く入った。ああ、やはりヘビーデューティーに使えるのはワン箱かあ。一家に一台1Box、あるといいなあ。
かみさんは、二階階段の踊り場に置いてあったレコードプレイヤーとPCも捨てろと言う。PCはさすがに引取ってはくれない。要らないPCがなんと3台もある。これはそのうちヤマダ電機にでも持って行こう。
レコードプレーヤーを捨てるのは少し気持ちがひっかかる。そういえばオーディオアンプも外で雨ざらしになっていた。割り切りが良いのか勿体ないという気持ちが無いのか。新人類はドライである。
S司がまだ学校へも行かずブラブラしていたので、「レコード聴くか?」と聞いてみた。そっけなく「聴かん。」
子供にとっては良い【おもちゃ】だと思うのは旧人類の考えか。というか子供に準備させて自分が聴きたいだけだったりして…。
一時期レコード針もカートリッジも入手が難しかったが今ではNetで簡単に買える。針さえ買えば簡単に古いレコードが聴けるのである。それでも自分でやろうと思わないのは精神的に倦んでいるせいか。年寄りには困ったもんです、ハイ。
後ろ髪を引かれながらアンプもプレイヤーもカルちゃんに押し込む。これでいよいよレコードが聴けなくなってしまった。
押し込みながら考えた。
最近リサイクルショップ流行りである。引取ってもらえばゴミを減らせる。それに多少なりともお金も貰える。地元民以外の人はわざわざお金を払ってゴミを引き取ってもらうのである。いかに地元民のメリットで引取りが無料とは言え、やはり資源の浪費である。
そう思いながらもリサイクルショップへ持って行くのが面倒で美化センターへ直行してしまった。
ゴミの減量が叫ばれ、COP10開催候補地であるにも拘らず、なんと意識の低い住民なのだろう。人をとやかく言う資格なぞ有りませんなあ。


美化センターに到着。ゴミ持込みの車か延々と並んでいる。必然的に最後尾に並ぶ。皆さん連休を利用してやってきたのだろう。家と同じような人がこんなにも沢山いるって事か。永らく待たされたが順番が回ってきてゴミを積んだまま車の計量。そして順路に従い廃棄場所へ移動。長い待ち時間に比べ廃棄はあっと言う間。ゴミを降ろした後、一旦外に出てまた計量の為最後尾に並ぶ。ゴミを降ろす前と後の重量差でゴミの重量を算出する訳だ。そして一般の持込みは100円/kgを支払うことになる。家の場合は無料なのだから計量なぞしなくて良いのに。そうすればこの渋滞も緩和できるだろうに。渋滞による燃料浪費、不要な排気ガス排出もゴミ処理同様環境への大きなインパクトである。こういった事を業務としてやっているのならもっと環境に配慮すべきである。そう、地元民(無料)の車は計量はパスし渋滞緩和に努めるべきである。(よく言うよ、出来るはずのゴミの減量もしなかったくせに。)
やっと再計量を済ませる。ゴミ積載時1270kg、ゴミ廃棄後1200kg、その差70kg。ゲゲッまともに払えば7,000円。これだけ支払わなければならないなら、きっと皆さんゴミの減量に励む事でしょう。意識が低いのは地元民のメリットが享受できるT町民だけだったりして…。
ゴミ処理費を上げることでゴミ減量への意識が高まるのは良いとしても、一部の人達は不法投棄に走るのでしょうね。せいぜい何千円を惜しんでその回収の為にその何十倍ものコストがかかる。またそれが見つからずに土壌汚染、地域住民への健康被害となったらお金では済まないほどの問題となります。「人の事なぞ知った事か。」こんな確信犯と、「面倒だから減量しない。」という自分自身、結局は五十歩百歩のような気もする。
いかん、次からは使えるものはリサイクルショップへ持って行こう。ゴミの減量に励もう。