愚痴

「千葉法相 半年で死刑執行ゼロ」だそうです。
なにも殺生を奨励する訳ではありませんが、法相自らが定められた法に背き、勤めを果たさないのはどんなものですかね。法治国家であるこの国の法の番人のトップが、自らの役割から逃げているのですよ。
千葉景子】で調べてみると旧社会党出身でした。さもありなん、いかにも偏執的な考えしか出来ない旧社会党らしいです。民主一党だけでは政権担当の荷が重いと思っての事でしょうか、訳の解からない党と連立を組んだおかげで何もかもが機能不全に陥っています。
郵政改革の反動、米軍基地移転の棚上げ、おまけに訳の解からない子供手当てと常軌を逸した赤字国債発行。
こんなところ(ブログ日記)で愚痴るのは我慢し続けていたのですが、とうとう堪忍袋の緒が切れてしまいました。
国民新党にしても社民党(旧社会党)にしても先の衆院選で勝った訳ではありません。民主の一人勝ちなのになぜこんなまともな判断もできない、それも少数派の党に、内閣のポストまで与えているのか訳が解かりません。
結局これらのポストに就いた人達が行政の足を引っ張り続けています。
子供のような絵空事衆院選時のマニフェスト)に未だ囚われている民主党ですが、それでも連立他党よりはまともです。政局ばかりに固執しないで常識の無い他党を早く切り離して貰いたいものです。
亀井さんねえ、歯に衣着せぬ正論も吐くのですが郵政に関しては旧官僚丸出しでした。小泉改革への意趣返しでしかないですもんね。結局非効率は改善されぬまま政府が大きなお荷物を抱える事になるのでしょう。
郵政改革の後退、膨大な借金による国家の信用の低下、他国との約束を反故にした結果の信頼関係の失墜…。
唯一日本の稼ぎ頭だったトヨタを生贄にしてしまうようでは、いずれ近い内に国家が破綻してしまうでしょうねえ。日本の行政もガラパゴス化が進んでいるようです。特異な進化をしても生き残れれば良いのですが、まず無理でしょうね。
幸い日本は国債の海外への依存度が極端に低いので、今すぐにでもアイスランドギリシャのように破綻することは無いでしょうが、返ってこれが【茹で蛙】を助長しているとも言えます。
耳タコかもしれませんが、お金を使うなら日々の生活に消えてゆくようなものにではなく、将来への投資に使うべきです。訳の解からない【子供手当て】などではなく、例えば根本的な教育制度改革とか。ばらまくのではなく教育を推し進めるしくみそのものの開発などです。フィンランドという素晴らしい教科書があるじゃないですか。


冒頭の死刑廃絶論については議論そのものを否定する気はありません。千葉さんが死刑廃止を望まれるのも、その理念を持っておられる事自体は立派な事だと思います。しかしそのアプローチが全く間違っています。職務に背いて保留という形で誤魔化すのではなく、犯罪そのものを無くすにはどうすべきか。まずこちらから進めるべきだと思います。犯罪さえ起こらなければ死刑執行も起きよう筈がありませんから。
生活が安定していればいさかいも無くなります。【北風と太陽】みたいになってしまいますが、刑罰による抑止より根本的な方法である事は明らかです。その為には経済の発展が必要です。その為にはまず教育制度改革…。


犯罪が極端に少ないノルウェーの例がひとつのヒントになるかもしれません。そっくりそのままって訳には行きませんが、現にこんな国もあるのです。興味のある方は以下のURLをご参照下さい。PDFで縦書き、少し読み辛いですが、森達也氏の【リアル共同幻想論29 ノルウェー紀行】に現在のノルウェーの実情が記されています。

http://diamond.jp/go/ct/kei/Kei200909.pdf