マルシンハンバーグ

ご年配の方ならご存知でしょうが、今の人達には解らないでしょうね。
かく言う私も幼少期にはよく食していました。当時は世の中一般食肉の機会が少なく、育ち盛りの子供たちにとってはご馳走に部類するくらいでした。
それがいつの間にやらもっと旨い食べ物に駆逐され、マーケットでもあまり目にする事がなくなってしまいました。
育ち盛りの我々の血となり肉となってくれたマルシンハンバーグには何か特別な気持ちが有ります。
山へ行くようになってペミカンを知った時に、このマルシンハンバーグを思い出したのも今では笑い話。
マルシンハンバーグは表面がラードで固められておりペミカンそのものです。)

昨日、何を血迷ったか【びっくりドンキー】でランチ。
偶々数日前【びっくりドンキー】が話題に上り、行ってみようか? となったのです。まさか食べ物にうるさいかみさんが本当に行くとは思いませんでしたが。
この【びっくりドンキー】は、かみさんと一緒になった頃に急速にこの地域で店舗数が拡大し始めました。その頃に一度行った事はありますが、それっきりでした。
職場の若手がスキー帰りに多治見の【びっくりドンキー】によく寄るって聞いてはいましたが、我々はその手前にある【あさくま】ばかりでした。スキー場で食事の値段に麻痺してしまった後では市街地価格はとてもリーズナブルに感じます。金銭感覚が鋭敏な若手はそこまで鈍感になり切れずお廉い【びっくりドンキー】へ、多少余裕のある我々一家は麻痺したまま【あさくま】へ、となっていたのでしょう。
そして40年ぶりの【びっくりドンキー】、特に不味いとは言いませんが、見た途端に標題のマルシンハンバーグを思い出してしまった次第です。
1デッシュにハンバーグ、ご飯、サラダが盛ってあり、それにこれも大きめのお味噌汁。盛付や洗い物の手間を省く事で価格を下げているのでしょう。これはこれで一つの方法ですね。
ハンバーグの大きさも3種類から選べるようです。我々は最小の150gでしたが、食べ盛りの若い人達にはチョイスの幅が広がり、これも売上貢献に繋がっていると思います。
平日のランチタイムとあり周りは会社勤めの人が多かったですが、我々の他にもう一組だけ熟年夫婦がいました。
それでもなんだか場違いな所にいるようでケツが落ち着きませんでした。
精算して帰る時、「またご来店下さい。」との明るい声かけ。気持ちの良い声かけですが、口の肥えたかみさん、次はたぶん来ないでしょう。だって「私が作る方がずっと美味しい。」なんて言ってましたから。