福岡屋

5月5日端午の節句子供の日
朝からかみさんが福岡屋へ行きたいと煩い。柏餅やちまきをご所望なのだとか。
「懐がピンチだからお金ない。」と言っても、
「今週はランチ行ってないからある筈だ。無いんなら山なんて行かんでいい。」
結局押し切られてしまいました。
福岡屋は家から少し遠いのであまり行く事は無いのですが、まあ行けない距離ではありません。でも最近混んでるからなあ。それにお値段もお高くなりました。昔はもっとリーズナブルだったのに。
ここを初めて知ったのは就職して間もなくの頃。職場の人達からの口コミです。車を持ち遠出するようになり、足助方面へ出かけた時には帰りによく立ち寄るようになりました。元来甘いものを買ってまで食べる事はなかったのですが、和菓子は洋菓子と違い油くどさがなく偶に食べるなら洋菓子より和菓子、いつの間にか和菓子なら買って食べる頻度も上がって行きました。
その頃は近場にも下町の和菓子屋って感じのお店が結構沢山ありました。ですから普段は専ら近場の和菓子屋で買っていました。それが今ではそれらの小さな和菓子屋さん、悉く廃業してしまい殆ど残っていません。子供達の嗜好に合わせ需要がケーキ等の洋菓子にシフトしたのか、スーパーマーケットなどで格安の和菓子が入手出来るようになった為か定かではありませんが。スーパーの物も偶に買う事もありますがやはり一味も二味も違います。世の子供達もあんな和菓子しか口にしていないから余計に和菓子離れが進んでいるのではないでしょうか?
所帯を持ってからはどうだったか? 職場に近い三好餅か名古屋市内の住居に近い山田餅で大福ってのが多かったような。
その内段々とかみさんの口が肥えてきて少々高級な和菓子も口にするようになって行きました。その頃から急に巷の和菓子屋さんが淘汰されて行ったような気がします。丁度その頃からですかね、足助方面からの帰りに福岡屋に寄る頻度が高くなったのは。
これは我家のビヘイビアになってしまい、T哉も矢作川辺りへのバイクツーリングの帰りにはよくお土産に買ってきてくれました。おっと、最近は滅多に無くなってしまいましたが、これはツーリング自体を自粛している所為かもしれません。

この福岡屋、足助街道大井橋のすぐ傍に在り、名古屋市内に住んでいた頃はさすがに何かのついででないと行く事はありませんでしたが、今の住居に移ってからは充分にお買い物の範囲に入ります。当然車移動の距離ですが。
もう10年くらい前ですかね、急にこの福岡屋が繁盛しだしました。それまではいつ立ち寄っても店内に他のお客さんの姿なぞ見かける事はなかったのですが、いつでも数人のお客さんが入っています。酷い時は店内に入り切れず、外の駐車スペースに設置したテープパーテーションに沿ってお客さんが並んでいる程です。
本日5月5日も来客が多いと想定してか外に赤いテープパーテーションが設置してありました。
そしてリーズナブルと思っていたお値段も若干お高めに。
それでもわざわざ出かけるかみさんってちょっと変?
この繁盛、なんと真央ちゃん効果だそうです。浅田真央ちゃんがこの近くの中京大に通っていて、帰りによく福岡屋で買い食いしたと話した事から有名になったようです。名が売れたのは良いのですがこの混み様はちょっと困っています。

かみさんは必ずここで蕨餅も買います。マーケットで売っているような白い半透明のものではなく薄黒く濁った半透明です。本蕨粉の灰汁の濁りでしょうか。普通市販されているものは実際はジャガイモでんぷんから作られています。片栗粉ですね。この片栗粉もカタクリの名が付いていても本当のカタクリの根から取ったものではありません。実際同時に食べ比べた事はありませんが、それぞれ別の時に食べた限りどう違うのか貧乏舌の私には判りません。かみさんにはこの違いが判るようです。
柏餅、ちまき、蕨餅の他に店内で桜餅が目に付いたので私用に一個御用達。
帰宅後、昼食の後で早速頂きます。いっぺんにいくつもよう食うなあ!
桜餅、私は葉っぱ毎食べる派です。あれ、葉脈側が内側に着けてある。こんな事されたら真ん中の太い葉脈が巻いたままの状態では取れません。めんどくさいなと思いながら半分剥がし太い軸を取り再度巻き付けて頂きます。
う~ん、桜葉の良い香りと塩漬けの塩分、それに道明寺粉のぶつぶつ感。やはりこの季節は桜餅が好いですね。そう言えば鶯餅置いてなかったなあ。春はこの二種類が最高なのに。
その後でちまきと柏餅。子供は居ない(アラフォーのおっさんがひとり居ますが)けど良い子供の日です。