審美眼

審美眼? 美的センス? それとも単なる好き嫌い?

暫く前点けっぱなしのTVを見ながらかみさんが、「この子って可愛いね。」
TVに目を遣ると狐の耳と尻尾を付けたお姉さんが映っています。日清のどん兵衛の宣伝でした。
まあブスって訳ではありませんが、私の目にはごく普通のお姉さんに見えます。まあ世間で言う十人並みってところでしょうか。
否定する必要もないので「そうだねえ。」と言っておきました。
聞くと今けっこう人気のある方だそうです。名前は・・・、何だったっけ?

そして一昨日の中華屋さんへ行く車の中で、たまたま朝ドラの話になり、「あの子ってホントあどけなくて可愛いね。」と私。そして「おっ母もあんな感じ。」と続けます。
空かさずS司が「齧歯類!」
えっ! かみさんはカピバラか?
かみさんは多少前歯が特徴的ですがさほど出ているとは言えません。それに朝ドラの子もそれほど目立ちません。まあ目と目が離れて童顔なのは共通していますが。
お名前は上白石萌音さんだとか。舌を噛みそうな苗字です。(【おかえりモネ】が終わってもまた萌音ちゃんに会える訳ですね。)
あどけないお顔と役柄がぴったりフィットで絶妙なキャスティングです。

その萌音ちゃん、私が可愛いと思っているほどかみさんもS司も思っていないようです。
お前らに審美眼はあるのか? 美的センスが狂ってるんじゃないのか? なんて疑いましたが、ふと昔を思い出してしまいました。
もう半世紀近く前、彫塑にのめり込んでいた頃、仲間内で作品の評価をし合ったり他人(かなり有名な作家)の評価をし合ったりしていました。そんな中で、「あの人は審美眼が狂っている。」だとか「あいつは美的センスがゼロだ。」とかよく言い合っていました。
同じ物を見て美しいと思ってもその重みは人それぞれです。中には美しいなんてとても思えないものもあります。それこそ There is no accounting for tastes.
審美眼なんて大袈裟なものではなくて、単なる好き嫌いなのでしょう。