主夫感覚

定年退職してはや5年と8ヶ月。
とても主婦の方々には敵いませんが、物の値段についてはかなり相場が解るようになりました。多少は主夫感覚が身に付いてきたって事でしょうか。
退職前は必要に迫られマーケットで買い物をしても、それが高いのか廉いのかなんて考えた事もありません。持ち帰ってから「こんな高いもの買って!」などとよくお小言を頂戴したものです。まあ私自身のお小遣いで買っているので左程責められる事はありませんでしたが。
退職しお小遣いを減らされ、また内緒の副収入が無くなると可処分収入もかなり減少。かみさんとのデート費用やプレゼントも今まで通りとは行かず、収支を考えなければならない事に。
ヘソクリ資産が右肩下がりに転じると、そのカーブを補正すべく出費を抑える方へ力が作用します。なんてことはない、無駄なものは買わない、必要なものも効率良く廉く、と言う力学が働く訳です。
「窮すれば通ず」とはよく言ったもので、お陰様でどこのお店なら〇〇がいくらで最安値、但し家から×kmでガソリン代△円がかかる。トータル△円以上のコストダウンが無ければ返って高くつく。なんてことを直ぐ暗算してしまいます。お陰でボケ防止にもかなり役立っているかと思われます。

週一回かみさんに同行して徳重にあるヤマギシの店舗で買い出ししています。買う量が多いので力なしのかみさんには車への積込みが出来ないものですから。(かなり良くなったとは言え障害者手帳保持者です。)まあ顔馴染みなのでお店の人に頼めば積込んでくれますが、なるべくお手を煩わせ無い様にと。
それに私も毎週のこの行事が楽しみになっていますし。そう買い物の後揚げたてのコロッケを食べ、その後はソフトクリームを頂きながら片手運転で帰途に就いています。
コロッケ2個で160円、ソフト1個100円は二人で半分こしながら。いずれも内税ですからコスパ最高! この260円が毎週の私の活力源。 ホント、〇ビやなあ。
とは言えヤマギシって食材の安全性に拘っている所為か通常のマーケット価格より群を抜いてお高いです。でもこれは家計費からなので「オラ知らね。」

先日そのヤマギシへ向かう途中、かみさんが「新しく出来たドラッグストアへ寄りたい。」
言われるまま行くと白土に在ったドミーがコスモスなるドラッグストアに変わっていました。最近のドラッグストアは薬だけでなく食料品も扱っています。
中を一回りすると表示価格の廉さにビックリ。何もかも私のデータベースにある最安値より群を抜いてお廉いです。いや、中にはそれほどでもないものもありましたが。
それでつい余計な買い物を・・・。いやいずれ使うものなので無駄にはなりませんが、本来なら家計費科目のものまで買わされてしまいました。
レジではスキャナーでバーコードを読むだけ。清算はその横の精算機で客本人が行います。へ~、こうやって人為ミスの防止や省力化を図っているのか。そして予め計算していた金額より低い事に気付きます。もしかして全て税込価格? レシートを確認するとやはりそうでした。「と言う事は、無茶苦茶廉いやんけ。」ご丁寧に合計金額の内、税率10%分がいくら、8%分がいくらと印字してあります。メチャ安!
外へ出て看板を見ると「毎日が最安値」と書いてあります。EveryDay Low Priceなんて米国小売業の雄、ウォルマートみたいじゃん。
特売日を設けて集客をするのが一般的な小売店よりこう言ったところの方が私は好きです。第一お店側も面倒臭くないし、より省力化効率化が図れます。無駄を省いた分低価格と言う形で顧客への還元も大きくなります。

コスモスさんに感動したものの、やはり家からは遠いです。何かのついで、あるいはヤマギシ通いのついででないと来ることは無いでしょう。無駄にガソリン代を使っていたら返って高いものになってしまいますもんね。それこそコスモスさんの努力に水を差す事になってしまいます。
かくしてtanuoさんの主夫感覚は日々研ぎ澄まされて行きます。