味噌カツ

日栄へ行った時、かみさんが「矢場トンが食べたい。」
「前に食ったじゃん。そう旨い物でもないし。」
そこで【レストラン東郷】の話に。
矢場トン行くくらいなら【レストラン東郷】の味噌カツの方がよほど良い。というのはこの辺りの人達の常識です。
広告宣伝費に大金を投じて一時的に名前を売っても所詮味噌カツ味噌カツ。味に大差が出る訳ではありません。逆にその分コストパフォーマンスは悪くなります。歴史も【レストラン東郷】の方がずっと長いです。
地域柄ここ名古屋及びその周辺は何にでも赤味噌を調味料として使います。味噌カツも私がものごころがついた頃には既に存在していました。なにも矢場トンが創作した訳ではありません。
(岡崎の八丁味噌の影響かもしれませんが、八丁味噌赤味噌とはまた別のもので一般家庭で食されるのは八丁味噌よりお手頃価格の赤味噌です。)
元々赤味噌が苦手なtanuoさんは家でも滅多に味噌汁は頂きません。但しかみさんのトン汁だけは絶品でこれだけは好んで頂いております。従って絶対に食さない訳ではなく何も無ければ頂く程度の苦手さです。
ですから味噌カツも好んで食す訳ではありませんでした。
かれこれ四十数年前就職してこの地にやって来た時に【レストラン東郷】の存在を知った訳です。当時から味噌カツが有名で一度くらいは食べてみましたが、旨いには旨かったのですがソースが味噌ダレって事でそう何度も食べる事はありませんでした。
それで先週木曜日に四十数年ぶりに【レストラン東郷】に行って来ました。お値段も昔の500円くらいからその約3倍。まあ当たり前の事ですが。
一口食べて、「あれっ、こんなに甘かったっけ?」
それでも矢場とんなんかよりずっと上品で繊細な旨さです。矢場とんって流行りのB級グルメなのかな? 下品な旨さが見直されているんでしょうね。
下品な旨さも別に嫌いではありませんが、下品な旨さにはそれなりの低価格がセットされているものです。お値段は普通でお味だけ下品ではお客さんは納得しませんぞ。