足の置き場

山女日記、あっけない終わり方でした。まあストーリーが面白いと思っていた訳でもないのでどうでも良い事ですが。
今回(最終回)の舞台は涸沢。カメラアングルはどうしてもありきたりになってしまいますが、それでもやっぱり涸沢がスキ!
話の中での言葉、「同じ山に何度も登っていると、足を置く場所が決まってくる。」続けて「そうなって初めて山と一体になったように感じる。」
前の句には納得。実際御在所裏道や前尾根など必ず同じ所に足を置いていました。それも左右入れ違える事もなく。まあ岩場なんてのは左右違えたらとんでもない事になっちゃいますが。
後の句には異論あり。
同じ所に同じ足を置いている事はなんとなくマンネリになっているんじゃないか? 頭を使わずに慣れで歩いているんじゃないか? こんな事をしていても別のところでは全く役に立たず、トレーニングでなく単に徒労でしかないのではないか? なんて思いわざと足運びを替えてみたり、今まで乗せた事の無いスタンスに乗って見たりしていました。
山と一体になるなんて本当に考えているのでしょうか。山は山、人間ではありません。我々のように自然に対し極端に脆弱な生き物がなにをおこがましい事を言っているんでしょ。極リスクの小さな瞬間を狙ってそこに居させてもらっているだけという方が当たっているように思います。
すみませんね、ケチばかり付けて。それでもなにかのきっかけでこの番組から山の景色に感動し山へ行ってみようと思う人がひとりでも多く出来たら、そして実際に山に入り山の精霊を身近に感じる事ができたら、それは素晴らしい事だと思います。