部屋替え

Tさんの取組んでいる知的障害者支援、我家では全員が【ウ○コ】と呼んでいます。
私がお手伝いを始めて間もない頃、下の世話をする場面に遭遇しまして「そんな事聞いていない。」とかみさんに話した所、「そんな事言ってたら何も出来ない。」と一蹴。不本意ながら続けている内、慣れとは恐ろしいものであまり気にならなくなりました。まあしょっちゅうある事でもありませんし。
それ以降かみさんはそのお手伝いを【ウ○コ】と呼ぶようになり、子供達もそう呼んでいるうちに私もついつられてそう呼ぶようになってしまいました。
決してその人達をさげすんでいる訳ではありません。いやそれどころか彼らに会える事を心待ちにするようになっています。
誰一人悪意など持つ人は居なく、人間性善説を信じるようになってきました。隠語というより我家では俗称の意味合いの方が大きいです。
週末になるとかみさんは必ずこう聞きます。「明日は【ウ○コ】?」
【ウ○コ】の日は病院へ行くのが遅くなる為、お風呂の介助が出来ないのでその確認の為に聞くのです。
薬の所為でお腹の調子が悪い事が多くトイレで粗相をしてしまう時もあります。勢い余って私の服や手に着く事もありますが、【ウ○コ】のおかげであまり気にならなくなっていました。むしろあかの他人の汚物よりずっとマシです。


昨日土曜日、【ウ○コ】から帰宅し準備をしているとかみさんからメール。
病室が変ったそうです。
神経内科という診療科の所為もありますが、オツムがプッツンした人や老齢でボケの入った人が多く、まともな神経では同室にいることが耐えられない事もままあります。さすがに数日前に入ってきた人の昼夜を問わないうめき声に耐え切れず、ラジオの音量を上げイヤホンでそのうめき声をかき消していたそうです。たまたまイヤホンが緩み音漏れしているのに看護師さんが気付き空いている別の部屋に移してくれたそうです。同室には他に2名いらっしゃいますがその方々もうめき声おばさんと同類、かみさんだけが気が狂いそうになっていたようです。
それが嫌なら個室に移れって事なのかもしれませんが、我々貧乏人にはそんな経済的余裕はありません。そんな状況下、こうやってやりくりしてくれる看護師さんの気配りには感謝感激です。