分子標的治療開始

筋炎の症状が酷く抗癌剤治療を先延ばしにしていましたが、術後2ヶ月が過ぎようとしています。当初は化学療法と分子標的治療の2本立ての予定(一般的にはこの方法を採るようです。その方が予後も良いそうです。)でしたが、化学療法の副作用に身体が耐えられないだろうとの判断から分子標的治療のみとなりました。
それが今日から始まりました。
この分子標的薬のハーセプチンは、癌細胞が分泌するHER2蛋白のみに結合してその増殖を阻害すると同時に、結合したものが目印になり免疫細胞がそれを攻撃してくれるという優れものだそうです。知らない内に癌治療って凄く進化していたのですね。それも10数年前に世界中が競い合っていたヒトゲノム解析が癌の病理学に大きな貢献をもたらしたそうです。私の頃とは雲泥の差です。
化学療法との組み合わせはできませんでしたがそれでも身体中に拡散しているミクロ単位の癌細胞を狙い撃ちしてくれるであろうことに大いに期待しています。
筋炎治療の方はステロイドパルスを中止した後、既に免疫抑制剤のプログラフを服用しています。点滴でなく服用で済むのは有難いです。ただ筋炎の所為で嚥下障害も進んでおり薬を飲む為に専用のゼリーで服用しています。
ハーセプチンの方は点滴ですが3週間に一度のペースで1年間続けることになります。初回(本日)のみ心臓への副作用が懸念されるため90分かけましたが、後は60分〜30分と速めて行きます。
心筋に負担がかかる場合があると聞いていたので気になっていましたが、病院に行く前にメールでご機嫌伺いをたてると「いいよ。」の返事。顔を合わせるといつもより元気なくらいで夕食も7割方食べていました。足のむくみも取れたし、トイレも車椅子でなく歩行器を使っています。自分で動こうという意識が出てきたようで見ていても頼もしく感じられます。ただ根っからの頑張り屋さんなので無理をしないか心配です。無理するとまた再燃って事になりかねませんから。
とりあえずは癌よりも筋炎治療に専念して欲しいです。こちらを良くしない事には癌治療の為の体力も付きません。