こぴっと頑張んなっし

最近帰宅が遅い為か、点けっぱなしのTVで【花子とアン】を良く観ます。
観るでもなくただ点けっぱなしだったのですが、そのうち心待ちにするようになってしまいました。イントロで流れる曲も頭に刷り込まれてしまったのか気が付くとついそのメロディーを口ずさんでいます。今の時期重苦しい曲より軽快な曲を心が欲しているのかもしれません。
NHKの朝の15分番組のようですがこうやってBSで夜に再放送してくれるのも有難いですね。
話は【赤毛のアン】とは違い、その訳者の村岡花子をモチーフとしたお話のようです。旧姓の安中ではなく安東という姓をなのっており一家で東京に引越し茶葉を商っていた事実とはかなり脚色してあり、一家の住む甲府から単身東京の女学校に寄宿という設定になっています。それでも観る側としては史実を知りたい訳ではないのでお話として充分楽しめます。ただ家族の犠牲の上にひとりだけが高度な教育を受けた事だけは共通しています。
赤毛のアン】というと中学の国語の教科書に載っていました。男の子を働き手として望んでいた家に間違いでアンが引き取られてきた場面だったと思います。読んでいて「なんてこまっしゃくれたガキだろう。」なんて思ったものです。全体的に暗い雰囲気だったのもあまり気持ちの良いものではありませんでした。ですから小説を読む気にもなりませんでした。
ずっと後になってかみさんがアンの続編をずっと読んでいた事があり、そのときにそのひとつである【炉辺荘のアン】を読んだ程度です。
ただ私が特に影響を受けた友人というのが全て最初はお互いに「気に食わない奴だ。」と思っていたヤツばかりなのです。そして小説中のアンも然り。
私自身に人間的にクセがあり、相手にもクセがある。その為お互いに拒否反応を起こしてしまうのですが、共通項も多くお互いを認め合うようになると無二の親友となってしまうようです。クセと言いましたが個性とか信条あるいはフィロソフィーと言っていいかもしれません。自分自身のフィロソフィーを持たない人って生きているのか死んでいるのか…。
アンだけでなく劇中の安東はな然り。
今日の話は卒業式。その中で校長が述べた言葉が印象的でした。当時の世相からはとても難しい事なのですが、卒業して行く女子達に送った言葉、「過去を最上とするのではなくより良い未来の為に生きなさい。」
アンの訳者、村岡花子さんも自身のフィロソフィーに従って生きたのでしょう。
安東はなさんに言われているような気がします。「こぴっと頑張んなっし。」