煙草

日本禁煙学会 「風立ちぬ」喫煙場面に苦言「子どもに影響与える」


だそうです。ほんと何を考えてんだか。世の中にはバカな人達がいるもんです。喫煙がいけないんだったら世の中の喫煙者全てに止めろと言ったらどうですか?
ほんと呆れて開いた口が塞がりません。相手が公的な立場におり公然と反論しないであろう事を良い事に自己顕示欲の為すがままの行為としか思えませんね。
風立ちぬ」の時代背景からして喫煙は極々当たり前の事です。肺結核の奥方の横で喫煙するシーンをも非常識とのたまわっていますが、肺癌と喫煙或いは受動喫煙の因果関係が取沙汰されるようになったのはつい最近の事です。まして肺結核との因果関係なんて現在でもあるかどうかなんて解りません。当時は健康に対する意識なんて無いに等しく何が健康に良くないかなんて知識は誰も持っていませんでした。
結核で臥している奥さんの横での喫煙自体が当時の意識の低さを顕しており、それこそが時代考証の結果だと言えます。
それにつけても当時の日本の貧しさがよく表されています。中日新聞のコラムにも載っていましたが名古屋の三菱重工工場から本当に牛車で各務原の飛行場まで運んでいたそうです。最新鋭機が牛車でというこの不釣合いさが当時の日本そのものでもあったのです。
そして現在の日本では知識階級に属する人達はほとんどの人達は喫煙しなくなりました。喫煙者に分類されるのは、かなりの年配の人或いは肉体労働をする人達だけに限られつつあります。私の若い頃はまだ喫煙者も多く、「風立ちぬ」の頃の風習を受け継いでいたようです。
その頃既に欧米先進国では知識階級の喫煙は減りつつありました。言い換えれば喫煙風習は後発国、開発途上国特有のものとも言えます。
アメリカでは、デブ、大酒飲み、喫煙者は出世出来ないと言われています。いずれも自己管理能力に欠けるという理由からです。そして喫煙はワーカー特有のものとなっています。
私が喫煙を止めてかなり経った頃に海外で経験した事…、
特に韓国、台湾の人達をよく見かけました。必ずと言って良いほど多くの人達が常に一緒に行動していました。そしてところ構わず喫煙です。また初めての海外経験の所為か皆気分が高揚しておりところ構わず大声ではしゃぎまわっていました。
「これって数十年前の日本人と同じ?」と思ったものです。掻き捨てられた旅の恥、世界中で顰蹙を買っていた日本がやっと大人のふるまいをするようになったら今度は韓国、台湾が同じ事をやっている。…
以前の日本人を毛嫌いしていた先進諸国の人達の気持ちがよくわかります。
その頃は日本の経済発展が一段落しその後を追うようにNIESの経済発展が著しかった頃です。
喫煙に限らずこれらのお騒がせな行為はキャッチアップを急いでいる新興国特有のものなのかもしれません。
私も「風立ちぬ」の喫煙シーンの多さは感じていました。ただ、日本禁煙学会のクレームとは全く異なり、前述の事を思い浮かべていました。喫煙を含めこれらのはた迷惑な行為は新興国特有のものと思えば当時の日本の状況がより鮮明に見えてきます。その為にもこの喫煙シーンの多さは必要欠くべからざるものだったと思えます。