帽子談議

夕べも、御在所通勤の記事アップを中断し観ちゃいました。「グッとくる東北の山旅」と題しての番組です。
その中に田部井さんが出てらっしゃいました。そして田部井さんが被っていた帽子、ノルディック柄の耳あて付きのニット帽で耳あての先に毛糸で編んだ紐の付いたものです。一時流行りました。お年の割りにオシャレですね。
それを見ていて昼間M先生とメットの話をしていた事を思い出しました。
昔から山用ウエアはウール(或いはヤギ)が基本でしたから帽子もニットが一般的でした。頭の防寒だけでなく耳を護る意味もあり、大抵はしょうちゃん帽の折り曲げを後ろだけ延ばしそれで耳を覆っていました。ただてっぺんのボンボリ(毛糸の玉)がメットを被るのに邪魔なので切り取って使っていました。
目出帽も暖かくて良いのですが、よほど低温でない限りしょうちゃん帽が多かったと思います。暖かいとすぐ眼鏡が曇って始末が悪いですから。
デストロイヤー風の目玉が2つあるものと目の部分が横長の一つの穴の物があり後者の方が曇り難いです。このタイプだと穴の下側を伸ばし顎に引っ掛けておくと顔全体が空き吐く息が眼鏡にかかる事がなく絶対に曇りません。冷たい時は顎から外せば元の目出帽に戻ります。田部井さんが被ってらしたタイプの帽子は耳あて下の紐を顎で縛ると頬まで隠れこれと同効果が得られるものです。
太めの毛糸でざっくり編んだ物の方が多く、一見暖かそうに見えるのですが風を通し易く見た目より冷たいのです。それでなるべく細い毛糸で編んだ目の詰まったものを選ぶようにしていました。それともうひとつ、分厚いとメットが浮いてしまうのです。
今のメットは浅く作ってあり分厚い帽子の上から被ってもそんなに違和感は無いようですが、昔のは工事現場用のもののように深いもので、目出帽の上から被ると浮き上がってしまいます。ちょうどご飯をてんこ盛りにしたどんぶりに蓋を乗っけているような感じで、蓋が浮き上がっているように見えます。まあ昔の冬山ではこれが普通だったのですが。
中には隙間確保用に付けられている内側のネットを外してしまい、冬専用のメットとしている人もいました。
M先生のメットを見ながら昨日はそんな話で盛り上がっていたのでした。
今のメットって構造的にも大きく違っています。メット自体は低発砲のウレタンのようなものでその外側に薄いポリカがコーティングしてあるようです。割れはしないのでしょうが衝撃が大きいと凹んでしまうような気がします。その凹みが大きいと頭蓋骨折、脳挫傷です。臆病者のtanuoさんは、いくら軽くて通気性が良いと言われても恐くてとても使えません。脳挫傷のリスクより蒸れによる禿げちゃびんを選びます。少々重くても頚椎ヘルニアのトレーニングだと思えばそれも我慢できます。
まあ今更メットが要るような所へ行く事もありませんがね。