過保護その2

未明遠くから目覚ましの音。鳴っては止み鳴っては止み。どうやらS司の部屋からのようです。おしっこついでに開けっ放しのドアから覗くと、「おはよっ。」
「なんだもう出かけるのか、気をつけて行けよ。」
ベッドに戻り時計を見るとまだ4時45分。外はシトシト小雨が降っています。
なにもこんな雨の中出かけなくても良かろうものを。屋根のある四つ輪でも鬱陶しいのによく出かけるものです。いくらベンチレータが付いていてもフルフェイスのメットなんて湿度100%、眼鏡が曇ります。
そう言えば大雪の中でもメットを被りゴーグルを付けてスキーやってたくらいだから曇っても気にならないのかな。真っ白に凍った眼鏡のまんまレースに出ていたくらいだから、多少見えるところがあればそこから周りの様子を伺っていたのかもしれない。ちょうど四つ輪でフロントガラスが凍っていても、どこか融けて見えるところがあればそこから外を伺いながら走るように。でもこれって道路交通法に抵触するんじゃないかな?
気がかりではありますが眠気には勝てません。いつしか深い眠りの渕に…。
起きてからも気を紛らわそうというのか家中の掃除。ルンバ君は今日はハウスのまま。掃除機で直接掃除します。
雑用も済ませ一息ついたところで電話してみようか?という誘惑。その誘惑を払いのけリクライナーで読書。が文字を目で追っているだけで頭は別の事を考えています。ホント子離れ出来ていませんね。でもせめて行動だけは過保護とならないように。
そして日が暮れ午後7時半。さすがにこの時間なら宿にいる事でしょう。とうとう誘惑に負けS司にTEL。
田辺市のビジネスホテルにいるそうです。往路は台風12号の土砂崩れで迂回路ばかりだったそうです。結局奈良県内を抜けてきたとか。今夜また集中的に降るそうなので土砂災害が予想されます。
「明日は大阪経由で戻っといで。」自分で判断させれば良いものをつい余計なお節介。もう過保護丸出しです。
あんまりしつこいと鬱陶しがられるので早々に切ります。いやとっくに鬱陶しがられていたりして…。