大本営発表? アルゼンチン・シンドローム?

なんだか今頃になってフクシマの事故状況が訂正発表されています。
頑なに炉心溶融は無いと言い張っていたものを、早い時点でメルトダウンが起こっていた、と訂正しています。呼び方も日本語から英語に変わっています。(ところで炉心損傷と炉心溶融ってどう定義付けしてるんですかね。)
殆どの人が「なにをいまさら。」と思ったに違いありません。
「電源が失われ冷却できずに何時間も放置されている。」と聞けば常識を備えた人ならメルトダウンを疑います。また希望的観測を抱いていても水素爆発と放射能漏れと聞けばメルトダウン以外はありえません。だって燃料棒のジルコニウムが冷却水と触れていない証拠ですから。
この訂正を聞いて戦中派の方々は大本営発表を連想された事でしょう。こういった政府のチャランポランな態度に怒りもせず「またか。」と思ってしまう、言い換えれば政府を信用していない我々国民が、政府のいいかげんさを許しているのかもしれません。
こうやって知らず知らずの内に政権担当者に染み付いてしまった甘え、次のサミットで世界中に曝す事にならなければ良いのですが。ただでさえおバカな菅さんとその取り巻き達、欧米人のロジカルな思考に対応した説明が出来るのでしょうか。都度の対応の記録も取ってなかった、証拠は担当者の記憶だけ、あげく言った言わない。まるで幼稚園児の喧嘩です。あ〜、恥ずかしい。
それがこの国の政府の実態。ホント、日本国民辞めたくなっちゃいます。


米国スリーマイル島の事故の頃の映画に【チャイナ・シンドローム】と言うのがありました。高温の核燃料は原子炉隔壁どころか周りのもの全てを融かし、その重みで地球の中心を越えそのまま地球の裏側の国(アメリカなら中国)にまで達してしまうという、原子力関係者のジョークから来ているのですが、さしずめフクシマなら【アルゼンチン・シンドローム】ってところでしょうか。