親バカ

今朝、目覚ましに起こされ洗面所へ。
ドアが開いたままのS司の部屋には誰も居ません。
着替えに寝室に戻るとかみさんが「Sちゃんは?」
「居ない。」と答え階下へ。最近ずっと家に帰ってないようです。
新聞を取りに門まで出るとS司のバイクが置いてあります。「なんだ、帰ってたのか。」
起き出して来たかみさんも玄関の靴を見つけ「あれ〜、帰っているみたいだけどどこだろ?」
それから家中を探し始めますがどこにも居ません。
最後にPCの部屋を開けます。引越し用のダンボール箱の置き場になっているのですが、その奥のソファーの上にS司を発見。
「居た〜。」子供のような声でかみさんが言います。「駄目でしょう、こんなとこで寝てちゃあ。」
私もその後ろからS司を見とめ「暖かくなったからなあ、もう風邪を引く事もないだろうし。」
我々の声に気付いたのか被っていた布団から伸ばした手を振っています。
その子供っぽいしぐさに「いつまで経っても子供みたいに可愛いね。」とかみさんに言うと、
「あんたがそうやって甘やかしてばかりいるからいつまでもああなんだわ。」
自分の事は棚に上げてよく言うよ。かみさんの方が私よりずっと甘やかしています。
この親にしてあの子あり。全く似た者夫婦、似た者親子とは我々の事でしょう。
S司が自立できないのは我々両親の責任なのかもしれません。「ハ〜、これで27歳ねえ、まっいいか。」


先日かみさんがぼやいていました。
「S司がねえ、『料理教室へ通おうかな?』ですって。」
「そんな事やってる場合じゃないだろ。」
「そう言ってやってよ。」
そこでなぜそんな事を言い出したのか考えます。家を出た時の事を考えているのかもしれません。
いつまでも家に居ると思い込んでいるのは我々親の勝手な思い込み、S司はS司で将来の予定を立てているのかもしれません。
そう思うと頭ごなしに反対も出来ません。
「志保ちゃんが郷里に帰っちゃったから出逢いを求めて行くのかな?」
「【男の料理教室】って言ってたからそれは無いんじゃないかな。」
そうでした。あの子にそんな下心が働く筈がありません。やはり単純に自炊ができるようになりたいだけなのでしょう。
これはやはり将来の為の布石? ボ〜としているようで意外とクレバーなところがあるからなあ。