東電社長の清水さんが入院されたそうです。
陰の薄い人ですねえ。この非常時に陣頭指揮を執るでもなく緊急対策チームを結成するなどの措置を執るでもなく、人前に全く姿を現さなかったばかりか1週間ほどトンズラ。挙句の果てに入院だそうです。
本来経営トップというのはこういった非常時には先頭切って自らが行動するものです。自らが現場に乗り込めなくてもせめて情報収集の司令塔として采配をふるうものです。なんで枝野さんがメディアに出ずっぱりにならなきゃいけないのですか。本来この役目は東電社長が担当すべきものでしょ。明らかに逃げ回っていたとしか思えません。挙句の果てに入院ですか。へ〜、大したもんです。
311以降ずっとTVに齧り付いていた日本中の人達もおかしいと思っていた事でしょう。対して報道管制が敷かれているのかメディアは東電非難の報道を一切控えています。そして雲隠れしていた社長についても全く触れませんでした。なんかおかしいですね。
しかしいくら隠していても東電経営陣の官僚体質、決断力の無さ、無責任さは見えてきます。経営陣とは名ばかりで腹を括る人が居ないのです。本店(本社の事をこう呼んでいるようです。)と現場との間には意思疎通なぞ全く無く、必死に努力している現場に対しいかにも官僚的な指示で足を引っ張っていた事が公けになりつつあります。
東電って民間企業のように他社との間で競争原理が働く訳でもなく、世渡りさえ上手ければ経営トップになれる官僚的な社会だったようです。そのトップに上り詰めた清水さん、「なんで俺の時にこんな事が起こったんだ。割に合わん。」と思っているのかもしれません。いや本当は神経が繊細で優しい人なのかもしれません。事の重大さに慌てふためいてこの結果なのかもしれません。しかしこの非常時にトップに必要なのは優しさではなく冷徹さとタフである事です。そうしてみるとやはり清水さんにはその資質が無かったという事でしょう。そしてそんな人をトップに選んだ周りの経営陣にもその資格がなかったという事でしょう。リスクは取りたくない、でも高額な報酬は欲しい。この国の高級官僚達と全く同種の人達です。
まるで民僚社長。
民僚とは東京都副知事の猪瀬さんが好んで使う言葉で、民間企業に居ながら官僚の悪い面ばかり(官僚体質)を持った人達の事です。
今東電だけでなくこの民僚社長、民僚取締役が殆どの民間企業にはびこっているような気がします。平常時ならそれなりに勤まるのでしょうが、非常時には全く役に立ちません。またこれらの経営陣の下ではイノベーションも起きようがありません。
現在の日本企業、高度成長期の逞しさが失せてしまい海外勢に負けてばかりです。根本的な原因はこれら民僚経営陣にあるのではないかと思っています。事なかれ主義の下ではいくらイノベーティブな人でも力を発揮する事はできません。
戦後の復興期に育った創業者社長が居なくなり、言われたことしか出来ない秀才が経営を継いだ結果が今の現状のようです。
かといって今の平和な世の中から幸之助さん、宗一郎さん、井深さんが生まれてくる事は絶対にありません。
はてさてどうなる事やら。福島の海岸線一帯は今後50年立入禁止って事になるのでしょうね。
しかしなあ、くどいかもしれませんが事原発事故というのは一国だけの問題ではないのですよ。まして一企業だけの問題などである筈がありません。フランスからの作業ロボット派遣を東電の一存で断ったとか。こんな時に面子ばかり気にしているってやはり官僚体質丸出しですわ。
世間の良識ある人々が口に出したくても出せずにいる事。代わりに言いましょうか?
「入院? お前が真っ先に死ねよ。孫受け作業員の代わりにお前が炉内に入って作業して死ねよ。」
あっ、とうとう言っちゃった。またお叱りのコメントの嵐かな?