伊達直人

漫画好きの私ですが、タイガーマスクって見た事がありません。プロレスってものがどうも性に合わないようです。
私が初めてプロレスってものを知ったのは小学生の頃です。当時力道山が活躍していた頃で、ルー・テーズとかグレート・東郷、ブラッシーなどの名前がすぐ浮かんできます。
当時我家にはテレビが無く、級友達の話に聞き耳を立て耳学問だけは発達していました。そして偶々見たテレビの映像、ブラッシーと力道山の戦いだったと思いますが、その生々しい血塗られた映像に強烈な衝撃を受けました。それ以来プロレスというものに嫌悪感を感じ毛嫌いするようになりました。そして実際の戦いではなくあくまでもシナリオのあるショーであることも興味を萎えさせるものでした。
そんな経緯からか漫画でもボクシングものはよく見ますがプロレスものは端から読み飛ばしてしまいます。
どこかで目にはしていると思うのですがどんな内容なのか全く解りません。
そして最近【伊達直人】を名乗る人の寄付が全国的なブームになっているようです。
メディアも面白がりそれを炊きつけています。例え一過性でも寄付が無いよりあった方がマシとでも思っているのでしょうか。
或いはこれらの行動心理について屁理屈をこじつける人達もいらっしゃいます。
ニューズネタの乏しいメディアには格好のソースなのでしょう。
しかしこんな話題にはならなくても定期的に慈善団体への寄付をされている方々が大勢います。
欧米では「収入の5%を常に寄付しなさい。」と教える人々が居り、かなりの方々がそれに従っています。
5%が苦しければ1%でも良いのです。
一過性の愉快犯(表現が良くないですが)を真似るより、今回の事をきっかけに継続されることを望みます。
月5万円のお小遣いがあるのなら500円でも良いのです。毎週の御在所通勤の帰りの温泉代を月一回節約すればよい事なのです。
赤い羽根のように募金が本来受け取るべき人達に全額回らないおそれのあるものもあります。ユニセフならかなり無駄の無いしくみですので安心して寄付できます。
「たとえそれほど裕福でなくても恵まれない人々へ奉仕する。」こういった精神は欧米だけでなく日本にも昔からありました。それが最近では急速に失われているようです。日本人の無宗教がそれを加速させているのかもしれません。昔は宗教と言えなくても儒教の精神が世の中に流れていました。その衰退が今の精神的荒廃に繋がっているように思います。
今でも欧米にはチップの制度があります。持てる者から持たざる者への施しのようで、持てる者の傲慢さを感じる場合もありますが、これこそが「恵まれない人々への奉仕」の名残のようにも思います。
ちょっと無駄遣いを我慢してそれを寄付に回してみませんか。月たったの500円でもなぜかそれよりもずっと豊かな気持ちになれますよ。