医は仁術

暇だ〜。
スキーに行きたし天気悪(あ)し、Auちゃんのガソリン減るも嫌(や)だ〜♪
子供達は布団の中でゲーム(PSP)に余念がありません。当然遊んでくれません。
夕べはT哉が年賀状作り。そのお手伝いで多少暇が潰れました。暇ってのもひとつの苦痛です。いや、しようと思えばなんでもやる事はあるのですが、気が乗らないと先送り。これってB型人間の特性ですかね〜。


どうでも良い事なのですが昨日の日記の付け足し。あの漫画の題名は【JIN(仁)】。主人公の名前も仁。いかにも医者を象徴したネーミングです。
今の若い方々はあまりご存知無いかもしれませんが、「医は仁術」と言われていました。仁とは儒教の思想で博愛の精神の事です。滝沢馬琴里見八犬伝で象徴される【仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌】の一番に出てくる人として重要な精神です。
医者の精神の象徴であった【仁】と主人公の名前も【仁】とすることで仁の精神を暗示させています。
私の若い頃、功利主義に走る当時の医者達を揶揄して「医は算術」なんて言葉もありましたが、基本的に今でも実務に就かれているお医者さん達は皆【仁】の精神に則り医療に励んでおられます。
ただそんな一方で、医者や医療科の偏在化による医者不足が問題になっています。また地方病院の経営破綻も増え続けています。
地域差による医療の不均一の防止、継続的な医療の提供の為にも医療自体がサスティナブルでなければなりません。その為には特定の医者、施設への過大な負担を避けなければなりません。その為にはもう一度違った意味での「医は算術」を見直すべきではないでしょうか。これはなにも銭勘定だけではなく最大効率を目指す為のマネージメントが必要という意味です。
もう何年も前になりますが、マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)が経済誌などの話題に上った事があります。それに続き米国の病院ではその手法を取り入れ各地で病院改革が進んでいます。
【医は仁術】を推し進める為にも総合的なマネージメントが必要です。なにもかも「患者さまは神様です。」でなく患者、医者、スタッフ、がそれぞれ負担すべきところは負担しあって最大効率を高める必要があります。それが最終的には患者さんにとっても最善な結果に繋がります。
地方病院の経営難が進む一方で医療保険への水増し請求や過払いなどが後を絶ちません。医療保険制度自体も破綻寸前です。社会保険庁自体も全くマネージメントされていない事がその根源です。
なんだか医療界も日本の農政に似ていますね。国が管理能力を持たないまま金銭的な保証を続けた結果自らの競争力を無くしてしまった。人間甘やかされるだけでは成長なぞする訳がありません。
村上もとか氏の漫画には現在の医療制度への風刺も込められているような気がします。