暇に任せてYou tube

今日は豊田の竜泉寺温泉へ行ってきた。温めの炭酸泉にゆっくりと浸かっていると芯からしっかり暖まる。上がった後もなかなか汗が止まらない。身体中の老廃物が汗と共に流れ去り、おまけに活発になった代謝のおかげで頚椎ヘルニアからの鈍痛も暫くなりを潜めてくれる。
帰宅するとT哉はもう居ない。S司はまだ寝ている。夕べ1時頃帰ってきたようだったが…。
遊んでくれる者が居ないので暇に任せてYou tube
古い曲を聞くのは老化の現れだ。とかみさんは言うが、この心地良さは自分の殻に閉じ籠ろうとしている精神のなせる業か。老化したって良いじゃん。年相応じゃん。
聞いている内、芹洋子さんに行き当り【坊がつる賛歌】などを懐かしむ。【穂高よさらば】等々も収録されたアルバムも押入れの中にまだ有るが、オーディオ機器が無くなってしまった今となっては聴く事も能わず。
【あざみの歌】から倍賞千恵子さんに跳び、これまた懐かしい曲に埋没してゆく。
ザ・ピーナッツをカバーした【心の窓にともしびを】なんて涙が出てくるくらいだ。そこで替え歌をひとつ。


  外は地吹雪 吹き荒れる
  古いダウンに ぼろザック
  凍りつくよな 夜だけど
  肩を寄せ合い 灯しましょう
  雪洞の中に キャンドルを
  ホラ 眠気が誘って来るでしょう


倍賞千恵子さんというと以前からひとつ気になっていた事があった。
私が中学生くらいの頃かと思うが、毎朝早くから祖母が聞いていたラジオで流れていた曲だ。【田園ソング】と言う番組だったように思う。毎月曲が変わり、ある時期の一月間だけだったが未だに出だしの歌詞とメロディーを覚えている。毎月曲が変わる度に祖母はその歌詞をノートに書き止めそらんじるようにしていたが、この曲は文語調の歌詞で聞き取り難いらしく私が代わりに歌詞を書き止めたように思う。
中学生の私には意味があまりよく解からなかったが何となくもの悲しさだけは感じ取っていた。
You tubeにもこの曲がアップされていないかと探してみたが見つけられなかった。
出だしの歌詞で検索してみるとヒットした。
この年になって再びその歌詞に触れると感慨深いものがある。人生の黄昏時という事も相まって心震える思いである。


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「惜春譜」作詞 窪田忠香 : 作曲 鈴木道明 : 唄 倍賞千恵子


Ⅰ 月の出遅き 菜畑に
  一人たたずみ 思うらし
  恋ある日々は 早や過ぎて
  悔いのみ多き 夕が蝶
  ひそかに揺れる 花の枝は(え)
  はかなき露も とどめまじ


2 卯月半ばは そこはかと
  あわれもまさり たそがれぬ
  傷める情(こころ) かぎろいて
  残り香りを 古里の
  花にも問わん おもかげや
  音して折りぬ 慰さまず


3 草ばかりなる 野辺遠く
  螻啼く頃は かすみこめ
  うっすら寒く 一筋音(ね)
  心やせて うらがなし
  衿かき合わす 手に振るる
  菜の花びらは 散りはてぬ


民放ラジオ、各局で放送された朝の番組「家の光愛唱歌
『田園ソング』昭和39年7月放送です。
ラジオは、月?金 10分間の放送でした。
テレビは、東京放送朝日放送だけで、土曜日に25分間、放映していたようです。