敗退二連荘

我ながら軟弱さに笑っちゃいます。


夕べT尾さんからメールを頂きました。フカフカ新雪を堪能したとの事、そして翌日曜(今日)の再訪を勧められました。
送信時刻が18時台だったので帰りの渋滞もそう酷くはなかったようです。それで当日起きた時の都合で行くかどうか決めようと思っていました。
そして今朝、目覚めは良好で睡魔の勢力はさほど強くありません。昨日グータラしていたおかげでしょうか。
お腹の周りの贅肉を摘まむと、少年サンデー、マガジンなどの漫画紙ほどではありませんが、週刊誌よりは確実に厚みがあります。メタボ予防、糖からATPを生成するミトコンドリアを増やす為にも身体を動かす事は必須です。幸い一昨日準備したものがそのままなのでそれらを車に放り込み、ついでに倉庫からワカンも出します。
昨日とは打って変わって今朝は快晴。三日月や星が鮮明に輝いています。
道路もカラカラ、車もガラガラ、至ってスムーズに23号線を駆けて行きます。ところが四日市が近付くと道路が濡れています。市内に入ると明かに雪が残っています。二車線区間ノロノロ車をパスして先を急ぎます。
三滝川沿いに走るようになると完全な雪道。それも近年稀に見るほどの積雪です。菰野の市街地を過ぎると道路が除雪されています。この辺りで除雪なんて本当に珍しいです。
湯ノ山駅を過ぎ温泉街へ向う道の途中で除雪車ご一行様に追い着きました。バスターミナル手前のトイレ駐車場でご一行様が停止。仕方が無いので追い越して前に出ます。その前は細い轍があるだけでその深さも30cm以上あります。地上高の低いAuちゃんでは亀さんになるのは必至。それに降りのすれ違いも気がかりです。それが頭を過ぎった瞬間、バスターミナルの前を右折していました。グルリと一回りしてスカイラインへ引き返します。すれ違いを考えるとこちらの方が安全です。
スカイラインもかなり積雪があります。ゲート手前には既に数台が駐車し仕度をしています。その他に明かに昨日乗り捨てたと思しき車が数台、雪だるまになっていました。
一番奥のゲート手前まで行きその横の空地にお尻から突っ込み駐車、エンジンを切り仕度を始めます。そこへ人がやってきて、まず隣の車の人に何か言っています。次は私の方へ。おそらくそうだろうと思っていたとおり、ここで車がUターンできるように空けておいて欲しいとの事。従順なtanuoさんは言われるまま場所を移動。適当な所を探しながら行きますが、路肩付近は雪が深くドアが開け辛く降りるのに苦労しそうです。また狭くて他の車に擦られそうです。そこへ下からやってきた一台の車。横滑りしながらモタモタやっています。それを見た瞬間、「止〜めた。帰ろっ。」あんな車に傍に来られたら絶対にぶつけられます。
先程まで曇っていた空も今は真っ青です。降ってゆく正面には上ったばかりの太陽が眩しいです。
 

時刻は7:00a.m. こんなに良い天気なら帰りには雪も融けているかもしれない。融けていなくても今より状況が悪くなる事もなさそう。ついスケベ根性が頭をもたげます。そして温泉街への道へまた右折。
全く何をやってんでしょうねえ。おバカな事をやっている自分を、醒めた目で見ているもう一人の私がいます。
途中で降り車線を除雪中の除雪車ご一行様とすれ違います。この人達にも「何やってんだろ?」と思われている事でしょう。
ご一行様はトイレの駐車場から降り車線の除雪に切替えたらしく、ここから上は除雪されていません。それでも多少は轍が増えています。
バスターミナルの上の急坂に差し掛かると上からオフローダーが降りてきます。バックしてやり過ごしますが厭な予感。もしかしてオフローダーでも登らなかったとか? 
そしてその上の翠明橋を過ぎたところで今度は軽の四駆とすれ違います。もしかして…。
この辺りからESPのモニタが点滅を始めます。横滑りを抑えている事が解かります。フロントが巻き上げた雪の塊が窓にぶつかり視界が遮られます。もうワイパー全開です。
蔵之助を過ぎその上の上り坂。いよいよESPモニタが点灯しっぱなし、どんどんスピードが落ちて行きます。そしてとうとう停まってしまいました。勢いを付ける為少し下がります。そして視線を前に戻した時目に入ったもの…。
まるでブルドーザが押してきたような雪の壁が見えます。そうです、Auちゃんのフロントが運んできたものです。「あんなもんキャタピラでも付いてなきゃ押していける訳ないじゃん。」そして腹の部分はアンダーガードに擦られフラット(本当に真っ平です。)になっています。ガードの縦の襞もきれいに付いています。
地上高の低いAuちゃんでは、多少の亀さんはなんとかなってもブルドーザの代わりは出来ません。それに力任せに頼るとフロントホイールハウス前縁のエプロンが剥がれる恐れがあります。(以前にも一度やらかしてAu天白さんでタダで直してもらった事があります。)
そしてここで断念。後退して蔵之助の駐車スペースで方向転換。スゴスゴと引き返します。
いや、やる気満々の人達ならここに停めさせてもらってでも出かけるのでしょうが、軟弱tanuoさんはそんな気は全く無し。「雪道で遊べただけで良いや。」
まあロートルはこんなもんです。しかしこれでは一向にメタボ脂肪が減りません。
降りでも涙橋下の急坂でオフローダーと鉢合わせ。道を空けてもらい降りて行きます。すれ違った車が皆スムーズに動いてくれたから良かったものの、動けない車だったらどうなることやら。これだからこの辺りではリスクを侵す気になれません。蔵之助の上でもESPを外してしまえば登ったと思いますがそれは最後の手段。リスク回避の為のマージンって事にしておきましょう。
坂道を下りバスターミナル前の交差点でワゴン車が立ち往生。降るには直進しなければなりませんがとうせんぼしてチェーンを巻き始めました。仕方が無い、右へ曲がりトイレの前から降ります。交番が直進したすぐ下にありますが、こんな状況だから大目に見てくれるでしょう。しかしなあ、チェーンが要るなら下で巻いとけよ。
トイレ前の駐車場で特徴のある頭を発見。Sさんでしたっけ、ちょうどチェーンを巻いておられました。立ち止まって挨拶がてら二言三言。良識のある方はこうやって前もって準備をされています。しかしチェーンを巻いてでも行こうという熱意には脱帽です。グータラtanuoさんは逆立ちしてもそんな情熱は出てきません。えっ、これが老化の始まりだって? う〜ん、困った。
除雪された降り車線を駆け下りて行きます。そしてまた除雪車ご一行様を追い越します。また思われているんだろうなあ、「あの車、さっきから何をやってんだろ。」でもこれで本当のおさらばさ。
菰野の市街地の雪は既にシャーベット。逆光の朝陽を反射し路面が眩しいです。陽光の両面攻撃に顔が火照ってきます。この暖かさ、遠い昔の雪の日によく感じた暖かさです。こうやって郷愁に浸りながらのドライブもまた愉しからずや。そして快晴の下、まだ交通量の少ない道を我家へ。そういえば昨日は湾岸道が閉鎖されていたってかみさんが言ってたなあ。今日は大丈夫らしいが空いている事だし工事中の木曽長良大橋を通るか。


帰宅後大雪で汚れたAuちゃんを洗車。まあ半分は早く洗車しておきたくて撤退してきたとも言えます。
洗車後道具を片付けながらふと庭に目を遣ると福寿草が満開。




ついでに蝋梅も。う〜ん今日は一際香りが強烈です。風が無いからかな?


花の収穫があったのも敗退してきたおかげ。災い転じて福寿草