ここは失敗

今日のディナータイムデートはかみさんのご指名で、ご近所奥様ネットワークの情報から○の評価を得ている所でした。
こじんまりとした仏風レストランでお値打ちとの事。
車を停め店の前まで行くと「CLOSED」の看板。店内は明かりが灯りお姉さんがテーブルをセットしています。
「小さなところだから今日は貸切かなあ。」と言いながらもかみさんは窓越しに中のお姉さんに声をかけています。
出てきたお姉さんは「6時からなので暫くお待ち下さい。」と言い残し店内に戻って行きます。時計を見ると後3分ほどで6時。残された我々は顔を見合わせ「こういうのを杓子定規と言う。」と二人して同じ言葉を発してしまいました。来る途中、かみさんの職場での愚痴を聞かされており、それも融通の利かない事に対する事だったものですから。
今時の若い人達には、絶対に守らなければならない事と多少手を抜いても問題のないものの区別が付かないようです。要は物事の優先度の判断が付かないようです。どうでも良い事まで手を抜けずにいれば、そりゃあ疲れますわなあ。挙句鬱になったり…。かみさんの謂う所の、【いいかげん(良い加減)の重要さ】や【無秩序という秩序を保つ事の重要さ】が理解出来ないようです。
そしてこのお姉さん、本当にお客さん相手の仕事に携わっていると言う意識があるのでしょうか。この寒い季節に客を外で待たせるとは。まともな神経をお持ちでしたら多少早くても「中でお待ち下さい。」という言葉が出てきて然るべきと思うのは我々年寄りだけでしょうか。
一時が万事、この時点でここは×と判断し他へ行けば良かったものを、余り気にも留めず待ったのが間違いでした。
席に通されオーダーしてから水すら出てきません。オードブルが出されその時点で催促してからやっと出てくる始末。それからが忍従の連続。料理の出てくるのが遅い事。
それと表の通りを隔てた斜め向いに車の修理屋なのかチューンナップ屋さんなのかがあり、そこの車の排気音の喧しい事。整備不良車になるような音を立て続けています。ご近所からクレームが出ないのでしょうか。このお店の客さんにもかなり迷惑をかけているのではないかと思います。それともチューンナップ屋さんという商売上、ここのオーナーも顧客同様ヤンキーかチンピラ、或いは暴走族とかヤクザ屋さんで、周りの人達は泣き寝入りしているのでしょうか。
連日の仕事疲れでかみさんは料理を待っている間に居眠りを始める始末。途中でS司に電話をかけて浴槽を洗ってお湯を沸かすように言いつけていました。帰宅後直ぐ風呂に入れるように。
料理の味の方はまずまずでしたが、かみさんは「しょっぱい。」と言っていました。
6時に入って出たのが8時近く。お酒を飲んでいた訳でもないのに、いくらなんでも遅すぎるでしょう。
かみさんは急いで車の暖気をしに出て行き、私は勘定がてら奥の方を覗いてみると、40歳代のオーナーシェフがひとりでてんてこまい。傍らではお姉さんがひとり暇そうにしていました。
これじゃああの遅さも納得です。いや納得では済まされないですね。二人しか居ないなら居ないでシェフ以外で出来る事はお姉さんに任せるべきです。客を待たせない事も重要なサービスです。
このオーナーシェフにも気付いて欲しいですね。もっと手を抜く必要性を。いや手を抜くのではなく作業分担による効率化です。それが顧客サービスに繋がるのです。なにもかも自分で抱え込むのではなく、重要なものとそれほどでないものの区別をつけ、自分にしか出来ない事だけに集中する事。お姉さんにもその担当業務に責任を負って貰う、それが顧客への気配りに通じ冒頭に記したような客を追い返すような所業を改める事にも繋がります。
かみさんの謂う所の、【いいかげん(良い加減)の重要さ】や【無秩序という秩序を保つ事の重要さ】にも気付いて欲しいものです。
でも、たぶん、二度とこのお店へは行かないでしょう。