サスティナブル

最近あちこちでよく耳にする事があります。
低成長期の世の中に合わせ、成長を目標とするのでなく安定継続に主眼を置くよう考え方を改めるべきだとか。
今の状況を見ると当然の事かもしれません。戦後の復興期とは違い、GNPも相当な高さに達しており今までのような上昇率が続けられる訳がありません。急成長時代からサスティナブルな時代へ。
至極当然な事です。
当然ミクロ的にはまだまだ急成長する領域も有ってあたりまえの事ですが、マクロ的には成長は頭打ちの安定継続もしくはごく微小ながらの成長しか望めないでしょう。
なんだか人間の一生に似ていますね。
生まれてから子供の内は急激に成長、成人後は成長も止まり死ぬまで現状を維持するように努めるだけ。虚しいですなあ。
成長期に無理やり大きくしようとすると生体維持が困難になり成長どころか死んでしまいます。
昔どこかで聞いた事ですが、除草剤というのは強力な成長促進剤で成長に生体が追いつかなくなり枯死させてしまうとか。企業も同じで成長期にはとてつもない銭食い虫となります。資金がその成長に追いつかないと黒字倒産となります。何事もほどほどが宜しいようです。
COP10COP15でよく使われるサスティナブルという言葉、sustain+ableでsustainが可能である事を表しています。通常 sustainable は【継続可能である事】と訳されています。
単に sustain だけだと【養う】という意味もあります。養う>生命を維持する>継続する と繋がったニュアンスになるのでしょうか。


ミクロ的にはまだまだ急成長を続ける途上国がある一方で、先進国ではこれ以上の成長が望めなくなっており、地球規模でマクロ的に見るとサスティナブルにやっていかなければならなくなっている、って事でしょうか。
来年還暦を迎える私としては我が身に置き換えてしまい、解かっていてもやはり虚しいですなあ。