仁丹

ジンジンジンタン、ジンタカラッタッター、ジンジンジンタン、ジンタカラッタッター、
みんな揃ってジンタンタン。


今日の帰り地下鉄に乗ると強烈な臭い。誰だ狭い車内でこんな臭いを撒き散らしているのは。
臭いには臭いが何かしら懐かしく返ってその懐かしさが心地良いくらい。
席に着きあたりを見回すと傍にいる人がなにやら口をもごもごさせている。
そこで思い出した。そう、これは昔懐かしい仁丹の匂い。こんな強烈な匂いだったのか。それより今でも売っているのか?
そこで子供の頃に聞いた話を思い出した。兵隊さんとして中国へ行っていた時のその人の経験談らしい。
当時の中国の農村では薬などは全く普及しておらず、どんな薬でもとてもよく効いたそうだ。そしてその人が言うには、「仁丹でも飲ましておけばどんな病気でも治ってしまった。」そうだ。
もともと中国の人の抵抗力が強いのか、それともそこの病原菌が、薬に対する耐性が全く無い純真無垢だったのか。因果関係は定かではないが確かに仁丹でも病気が治ってしまったそうである。
いつ頃から世の中から姿を消してしまったのだろう。たしか小学校の頃はまだよく見かけた。遠足のお菓子として持ってくる子もいた。たしか銀メッキが剥げた後は真っ黒で、痛いほど刺激が強かったと記憶している。


帰宅後調べてみると、まだ販売されており会社も潰れていないようだ。森下仁丹、これがその社名だった。懐かしい〜。
薬局にでも売っているのかな。無くてもいまの時勢ならネットで購入も可能。かといって私は買おうとは思っていません。お子ちゃま口のtanuoさんには刺激が強すぎて、口が痛くて耐えられません。第一今の人達は仁丹なんて知らないでしょう。知らない人達にはあの強烈な匂いは迷惑でしかありません。気配りの人であるtanuoさんにはとてもそんな傍迷惑なことはできません。


あの頃はテレビでも宣伝していたよなあ。怪傑ハリマオとかなんかのスポンサーやってたような…。