儀井臼人遭難?

おなじみ【クレヨンしんちゃん】に登場する売れない漫画家、儀井臼人(よしい・うすと)。
原作者の臼井儀人(うすい・よしと)氏が自らの名前をもじって付けた名前です。
何度か登場する内にわざと原作者名を【儀井臼人】と呼ぶようになっていました。
もともとはちょっとエッチな大人用漫画週刊誌【漫画アクション】に連載されていたものですが、いつの間にかひとり立ちしてしまいました。【漫画アクション】の方は何年か前に廃刊に追いやられましたが、また再刊されているようです。先日喫茶店で見かけましたが前にも増してえげつない性描写や暴力的な内容ばかりで手に取ることすら憚られるようなものです。いや、ひとつ興味深いものがありました。ローカル線と駅弁を題材としたもので鉄道ファンには垂涎ものでしょう。こんなほのぼのとしたコンテンツも備えながら何故あんな卑猥なものばかり掲載するのか訳が解かりません。発行部数を稼ぐ為には生々しい性描写が必要なのでしょうか。発刊を継続する為には発行部数を稼ぎ儲けなければなりません。編集者も経済性と文化性との間で折り合いを付けるべく悩み続けているのかもしれません。
この【漫画アクション】は歴史も古く、大人向け週間漫画雑誌としての草分けでもあります。私が最初に知ったのは高校の頃でしたから、その歴史たるや凄いものです。彼の有名なモンキー・パンチ氏の【ルパン3世】も【漫画アクション】連載から独立していったものです。「あのころは良かった。」と思うのは年寄りの郷愁でしょうか。
クレしん】(略してこう呼ばれています。)の映画は子供達とよく見に行きました。でも原作の掲載された【漫アク】(これも略してこう呼ばれています。)を子供達に見せる事はできませんでした。ただ絵本サイズの単行本が発刊されたのを機に子供達の為に買ったことがあります。当然原作にはエッチなストーリーもありましたが、単行本ではそのストーリーは割愛されていました。
そうそう、台湾へ行った時コンビニに【クレしん】の単行本があったのには感動しました。「へ〜、クレしんもインターナショナルニなったもんだな〜。」と。当然吹き出しの中はチャイニーズキャラクター(漢字)。タイトルも【蝋筆小心】。蝋筆とはクレヨンの事。子供の名前の頭文字に小を付ける事はあちらではよく行われており、さしずめ【○ちゃん】の意なのでしょう。なんだ、そのまんまじゃん。それを子供達へのお土産にしたのは言うまでもありません。

その【儀井臼人】氏いや【臼井儀人】氏が行方不明だそうです。
家族に山へ行くと言ってでかけたまま帰ってこないそうです。
臼井儀人】氏にそんな趣味があったとは知りませんでした。登場人物におバカな事をさせ、さも陽気な作者のように見えますが、実は結構ネクラだったのかも知れません。いやネクラというより人付き合いが苦手なシャイな人と言うべきでしょうか。同年代で山好きというと全て自分と同種の人間と思い込んでしまうtanuoさんには困ったものです。
いずれにしても無事帰ってきてもらいたいものです。世界中の子供達の為にも無事帰還し作品作りに励んで頂かねば。
そして世界中のファン達に心に残る感動と歓びを与え続けて頂きたいものです。