THE ECOLOGICAL VISION

夕べ、御在所通勤の記事の作成中、T哉が話しかけてきたので衆院選について雑談。
思い出しながら書いているのに、会話の度に割込み処理で頭が混乱する。ああ聖徳太子が羨ましい。
そこへS司もやって来て口を挟む。
「Aさんもよくやってると思うよ。」
S司から聞く意外な言葉に驚かされる。元々あの学校は元名古屋市長の本山さんの頃からK党支持者ばかりと思っていたのに。
単なる理系おバカの集まりかと思っていたが、研究室内で政治政策等が話題に上る事もあるらしく、同僚達もほぼ同じ意見に収斂しているらしい。そして結構冷静に物事を見ているようだ。いつまでも幼稚園児並みのつもりでいたのに。


そして今朝、T哉は早くから選挙会場へ出かけて行った。そのままデートらしい。
私も朝の内に片付けようと準備。まだ寝ているS司に声をかけると一緒に行くと言い、珍しく素早い動き。「へ〜。」


夕方、寝室のサイドボードに無造作に押し込まれた一冊の本が目に付く。
なんだかんだと知ったような口を利いている私ではあるが、本当に解かって言っているのか。単なる人の受け売りではないのか。少し不安を感じ手にとって見てみた。
邦題【すでに起こった未来】(原題 THE ECOLOGICAL VISION) ドラッカーのずっと前からの投稿などを纏めたものだ。
今の経済状況への処方箋のヒントとなりそうな、シュンペーターケインズについての章、当時特異と見られていた日本についての章などを拾い読み。
1994年11月25日初刊、1994年11月29日第2刷。約15年前の本だが第2刷がたったの4日後というのが面白い。よほど予約が多かったのだろう。
内容自体は戦後まもなくからの投稿などで、相当古いものではあるが普遍性に貫かれており、当時としてもその斬新さに驚かされた記憶がある。そして15年後の今日、再度読み返しても時代遅れと思わせるようなものは一切ない。むしろ忘れていたものを思い起こし、その時代を超越した内容にまたもや驚かされた。


開票は午後8時以降。趨勢は解かりきってはいるが、投票した人全てに一読して頂きたい本でもある。



石坂泰三の言葉にこんなものがある。
「国民総生産が世界で二番目になったという段階で、なおかつ外資が入ってきちゃあ困りますっていうのは、三十面下げたいい親爺がチャンチャンコ着て、乳母車に乗って風車回しているようなもんだね。」
周り(外国)が自分をどう見ているのか客観視できないおっさんが駄々っ子同様に自分の事しか考えていない。あれを上げる、これを上げると言われればそれに乗せられその政党に投票する。
たとえ多少の生活苦はあろうとも自分はどのように周りの人達に貢献できるか。そう考えるのが大人であり、それに気付いていない人達に気付かせる。これが政権を担う人達の役割ではないのですかね。本当に政権を担う力量を備えているのであれば、野に下っている時点からそれなりのポリシーは持っているものです。反対の為の反対に終始してきた党が政権獲得が見え始めたら急に今までの主張をひっくり返すなんて、恥ずかしくて見ちゃいられません。当然信用など出来たものではありません。
しかしこれがこの国の実態。恥ずかしいやら情けないやら…。